学生の留学資金には教育ローンを利用することが可能ですが、社会人の留学資金のために教育ローンの利用はかなり難しいと言えます。そこで今回は、社会人が留学資金を確保するために不動産担保ローンを活用する方法やメリットについてご紹介します。
教育ローンとは？
教育ローンは扱っている金融機関などによって資金使途が異なりますが、入学金、授業料の支払いや教科書やパソコン代などの諸費用、ひとり暮らしを始めるために必要な家賃などの住居費用、海外留学などの費用として使用することができます。
カードローンなどと比較すると金利も低めに設定されていて、お子さんが大学や専門学校などに在学中は金利のみの返済が可能になっているなどの特徴があります。ただし利用する教育ローンによっては入学する学校の種別が指定されているものや、融資実行までに入学金などを学校に支払ったことを証明する納付証明書や学校が発行した受領書の提出が求められることもあります。
大学や専門学校の費用だけではなく海外留学の費用としても使うことができる教育ローンもありますが、ほとんどの教育ローンは学生を対象にしている商品が多いため、社会人の海外留学の費用として教育ローンを利用することは難しいと言えます。
留学資金には不動産担保ローンを活用できる
不動産担保ローンとは、家や土地などの不動産を担保に融資が受けられる商品のことをいいます。
不動産担保ローンの特徴は、本人が必ずしも不動産を所有している必要がないこと、金利が低めに設定されていること、資金使途が決められていないことが多いので融資を受けた人が自由に使えること、返済期間が長く設定されているため返済の負担が少ないことなどのメリットがあります。
留学資金として不動産担保ローンを利用するには？
留学資金として不動産担保ローンを利用する場合は、土地の所有者が不動産を担保にして融資を受けることを了解してもらうことが必要です。担保にする不動産は必ずしも本人名義のものでなくても問題はありませんが、所有している不動産を担保にすることを了解してもらうことが必要なので、両親や祖父母などが所有している土地を担保にすることが現実的だと言えます。
また、所有している土地や家がどの場所にあるのかによって担保価値が変わりますので、どれくらいの資金が必要なのかあらかじめ計算しておくことがおすすめです。
本人名義以外の不動産を担保に留学資金を借りるときの注意点
本人名義以外の不動産を担保に、社会人が留学資金を調達する場合はいくつか注意しなければいけない点があります。
1.本人名義以外の不動産を担保に融資を受けることができるが、所有者の承諾が必要になる
2.万が一返済が不能になってしまった場合は、担保にした家や土地を手放さなければいけなくなる可能性がある
3.担保となる不動産によっては、必要な留学資金を全額調達することが難しいケースもある
本人名義の不動産を担保に融資を受けることは可能ですが、その場合は所有者の承諾が必要になります。本人名義以外の不動産を担保にする場合、最も注意しなければならないことは、万が一返済ができなくなってしまった場合は担保を提供してくれた人の不動産を失ってしまう可能性があることです。担保提供者の持ち家を担保にした場合は、担保提供者が住む家を失ってしまう可能性があります。留学中の収入や留学中の返済資金をどのようにするのかなど、債務者にとって無理のない返済計画を立てておくことが大切です。
社会人の留学資金は不動産担保ローン専門の会社に相談を
留学資金を調達するために不動産担保ローンを利用する場合は、不動産担保ローンを専門に扱う会社に相談することがおすすめです。
不動産担保ローンは、銀行や貸金業（ローン会社）などで扱っていますが、銀行が扱う不動産担保ローンは審査が厳しく、担保価値を低く見積もられてしまうことがあります。そのため必要な金額の融資が受けられない可能性があります。
しかし、不動産担保ローンを専門に扱う会社であれば、不動産に関する知識も豊富なので、銀行よりも融資可能額が高くなる可能性があります。社会人の留学資金として不動産担保ローンを利用する場合は、不動産担保ローンを専門に扱う会社に相談することをおすすめします。
最後に
教育ローンはほとんどが学生を対象にしているため、社会人の留学資金として教育ローンを利用することはかなり難しいと言えます。家族が不動産を所有している場合は、社会人の留学資金として不動産担保ローンを利用することができます。ただし、家族所有の不動産を担保に不動産担保ローンを利用した場合、返済が不可能になってしまった場合は家族が所有している不動産を手放さなければいけなくなってしまう可能性があります。
留学中は債務者が十分なお金を得ることが難しいケースもありますので、留学中の返済をどうするかなどを考慮して利用することが大切です。
