以前にどこかで与信審査が通らずに融資が受けられなかったという経験がある方など、与信に不安を抱えている方は少なくないものです。不動産担保ローンは与信に不安があっても、お金を借りることができるのでしょうか。
ここでは、金融用語の「与信」にはどのような意味があるのか、与信に不安があっても不動産担保ローンを利用できるのかについて、分かりやすく解説します。
与信とは
与信とは、文字通り「相手に信用を供与する」という意味の言葉です。
金融機関やローン会社における与信とは、融資や融資枠を供与することで、分かりやすく言い換えると、金融機関やローン会社が融資を希望する人を信用して、融資を実行することをあらわします。
不動産担保ローンの与信とは
融資を受けるためには、与信審査に通過する必要があります。
金融機関やローン会社で与信審査が行われている理由は、申し込んだ人に返済能力があるかを見極めるためです。
与信審査とは、一般的に「勤務先」「勤続年数」「年収」「健康状態」「所有している資産」「信用情報」「返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)」などをもとに、金融機関やローン会社の基準に則って実施されるものです。
無担保ローンの場合は個人や法人としての与信が審査対象になりますが、不動産担保ローンの場合は法人や個人の与信に加えて不動産の持つ価値も与信審査の対象となります。
つまり不動産担保ローンなら、銀行などで事業融資などの無担保融資を断れた方など、与信に不安がある方の場合でも、審査に通る可能性は十分あるでしょう。
不動産担保ローンの与信審査のポイント
不動産担保ローンにおける与信審査は、個人や法人の与信に加えて、不動産の担保価値がどれくらい認められるかがポイントになります。
法人の与信審査
法人の与信審査で大切なことは、「資金の使用用途を明確にする」「見込める利益を明確にし、返済が滞る不安がないことを証明する」ことです。
審査に通過するためには、与信審査に必要な書類をあらかじめ確認し、余裕をもって準備しておくことが重要です。
法人の与信審査では、「決算書(2~3期分の提出を求められる)」「確定申告書」「資金繰り表」「事業計画書」「試算表」などの書類の提出が求められます。
必要な書類をきちんと揃えて準備しておくことはもちろんですが、辻褄の合わない書類や実現不可能な事業計画などを提出してしまうと与信審査に落ちてしまう可能性があります。
法人の場合は、自社の正確な現状を把握し、計画通りの実績を上げられることを証明できる書類をきちんと準備してから融資を申し込むようにしましょう。
個人の与信審査
個人の与信審査の場合、「返済に無理のない収入があること」「返済負担率に無理がないこと」「金融事故(返済が大幅に遅れる、返済が不可能になったことあるなど)がないこと」などがポイントになります。残高が足りずに返済が遅れてしまったり、うっかりしていて支払い期限に間に合わなかったりしたことが1~2回あるという程度であれば特に問題ありませんが、金融事故の回数が多い場合は与信審査に通らない可能性が高くなります。
個人の場合は、「安定した収入源を確保する」「複数の会社でローン契約をしない」「金融事故を起こさない」「返済中のローンが複数ある場合はできるだけ返済しておく」などをすると、与信審査に通りやすくなるでしょう。
不動産の与信審査
不動産担保ローンの与信審査では、法人や個人としての信用の高さだけではなく、担保として提供予定の不動産の担保価値の高さがポイントになります。
そのため、できるだけ価値の高い不動産を担保提供するようにすると与信審査に通りやすくなるでしょう。
また、価値が低いことが予想される不動産を担保提供する場合は、複数の不動産を担保にしたり、融資希望額を下げたりすることで審査に通る可能性が上がります。
不動産担保ローンの与信審査は会社によって異なる
不動産担保ローンの与信審査の内容は、会社によって異なります。一つのローン会社の審査に落ちたからといって、必ずしも他のローン会社の審査にも通らないとは限りません。特に不動産担保ローンの場合は、自社で不動産を扱っているローン会社は不動産を自社で販売することができるため、不動産を直接扱っていない金融機関やローン会社よりも審査に通りやすい傾向があります。与信に不安がある場合は、自社で不動産を取り扱っているローン会社に相談してみるのも一つの方法です。
最後に
与信に不安がある場合は、銀行やローン会社の融資の審査に通らない可能性が高くなります。
しかし、不動産を担保にする不動産担保ローンの場合は、個人や法人の与信だけではなく不動産の担保価値も審査対象になるため、融資の審査に通らなかった人でも与信審査に通る可能性があります。
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