


親から相続した不動産を、「使い道がないから」と早々に売却してしまう人は少なくありません。
不動産の売却は、管理の手間を省き、まとまった資金を得られる有効な手段です。
しかし、不動産は手放さずに有効活用することで、継続的な収入や資金調達の手段にもなり得ます。
この記事では、相続した不動産を活かすメリットや、代表的な活用方法について詳しく解説します。
相続した不動産は、売却せずに活用することで、資産価値を維持しながら安定した収入や節税効果を得られる可能性があります。特に立地や建物の状態によっては、長期的に有効な資産運用手段となり得ます。
不動産を賃貸物件として活用することで、相続税や固定資産税の評価額が下がり、節税につながるケースがあります。
たとえば、土地の上に賃貸住宅を建てると、その土地の評価額は「貸家建付地」として減額され、相続税の圧縮が可能です。
さらに、減価償却や必要経費を計上することで、所得税の負担も軽減できます。
相続した不動産を売却してしまうと、元に戻すことはできません。
思い出のある実家や土地を残したいと考える場合、活用することで手放さずに資産として維持できます。
将来的に子や孫に引き継ぐこともできるため、家族の財産として有効に活用できるでしょう。
空き家をリフォームして賃貸住宅にしたり、駐車場やトランクルームとして貸し出したりすることで、継続的な収入が期待できます。
近年では、民泊やシェアオフィスなど、多様な活用方法も広がっており、不動産が新たなビジネスの場になることもあるかもしれません。
不動産が生み出す収益は、老後の生活費や子どもの教育資金の確保にも役立ちます。
続いては、相続した不動産の代表的な活用方法を6つ紹介します。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握したうえで、ご自身の状況に合った選択を検討しましょう。
相続した家や土地を活用し、賃貸住宅として貸し出す方法です。
築年数が古い建物でも、リフォームや設備の更新を行えば、収益物件として十分に機能します。
月々の家賃収入により、安定的なキャッシュフローが得られるのが最大の魅力です。
また、将来的に自分や子どもが住む予定がある場合でも、途中で用途を変更しやすい柔軟性があります。
ただし、賃貸経営には空室リスク、家賃滞納、入居者トラブルなどの問題がつきものです。
管理会社の活用や定期点検など、維持管理にも一定の労力とコストがかかります。
土地の資産価値が高い都市部では、相続した土地にアパートやマンションを新築して収益化する方法もあります。
建物が建つことで土地の相続税評価額が下がるため、節税対策としても有効です。
一括借上げ(サブリース)を利用すれば、空室リスクを軽減することも可能ですが、家賃保証の金額が定期的に見直される点には注意が必要です。
高額な初期投資に見合う収益を得るには、立地や間取りの競争力、ターゲット層(単身者・ファミリーなど)のニーズを的確に捉えた事業計画を立てましょう。
狭小地や住宅地の一角など、建物を建てにくい土地でも活用できるのが駐車場運営です。
月極駐車場で安定した収入を得たり、コインパーキングで高稼働を狙ったりと、立地条件に応じた運用が可能です。 特に駅近や商業施設周辺では需要が見込めますが、郊外や住宅街では利用率が低下する可能性もあります。
収益性は高くないため、初期費用と維持費、収益見込みを事前にシミュレーションしておくと安心です。
農地転用が可能な広い土地や、用途が限られている土地であれば、太陽光発電設備を設置して電力を売電する方法も有効です。
固定価格買取制度(FIT)を利用すれば、一定期間は安定した収益を確保できます。
ただし、設置費用は高額で、施工会社や発電効率の選定を誤ると、投資回収までに長期間を要します。買取価格の下落や制度変更による影響にも注意が必要です。
都市部では、収納スペース不足を補うトランクルーム需要が高まっています。
住宅地やマンション近隣の土地を活用し、コンテナ型収納スペースを設置することで、賃貸よりも少ない初期投資で収益化が可能です。
トランクルームの 運営には、盗難や火災などへのセキュリティ対策が求められるほか、契約者の管理や清掃、定期点検も必要となります。
競合が増えているため、立地やサービスの差別化が収益確保の鍵となるでしょう。
収益化ではなく、相続不動産を現金化して活用したい場合は、不動産担保ローンという手段があります。
不動産を担保にすることで、金融機関やノンバンクから数百万円〜数千万円の資金調達が可能です。
用途は自由で、相続税の納付や他の資産運用資金など、急な出費への対応策として活用できます。
担保評価や借入条件により、返済期間や金利も柔軟に設定できますが、返済不能に陥った場合は不動産を失うリスクがあるため、慎重な判断が求められます。
相続した不動産は、売却するだけでなく、賃貸やアパート経営、ローンの活用など多様な方法で資産として活かすことができます。
上手に活用すれば、相続税対策や安定収入の確保にもつながり、次世代への資産継承にも有利です。
ただし、活用方法によっては初期投資やリスクも伴うため、目的や状況に応じた選択が求められます。
また、納税資金などの迅速な調達が必要な場合には、不動産担保ローンの活用がおすすめです。
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