


不動産担保ローンは、所有する不動産を担保にまとまった資金を借り入れできるのが魅力です。しかし、返済期間が長期に渡るケースが多く、「自分に万一のことがあったら、家族に借金が残ってしまうのではないか」と不安に感じている方もいるでしょう。
そこで検討されるのが、団体信用生命保険(団信)への加入です。
この記事では、不動産担保ローンでも団信に加入できるのかを解説したうえで、加入できない場合の代替案や、住宅ローンと不動産担保ローンの違いについて、詳しく解説します。
まずは、団信の基本的な仕組みと、不動産担保ローンの契約時における加入可否について説明します。
団信(団体信用生命保険)とは、ローンを契約する際に加入できる生命保険商品です。
返済期間中にローン契約者に万一のことがあった場合に、生命保険金でローン残債を一括返済できます。
保険料は、金融機関が設定する金利に含まれるのが一般的です。
ただし、引受には審査があり、持病がある場合には加入できないケースもあります。
また、基本的に「金融機関が団信への加入を認めているローン商品」を契約するタイミングでしか申し込みができません。
銀行が取り扱う不動産担保ローンでは、団信への加入ができる商品も一部あります。
一方で、銀行以外の金融機関(ノンバンク)が提供する不動産担保ローンでは、団信に加入できないケースが多いです。
個人向けの不動産担保ローンに団信付きの商品が少ないのは、そもそもローン商品としての仕組みが住宅ローンとは異なるためです。
続いては、不動産担保ローンと住宅ローンの違いについて、3つの項目に沿って説明します。
住宅ローンでは、資金の使い道が「本人または家族が居住する住宅の購入や建築、リフォームにかかる資金」に限定されます。
一方、不動産担保ローンの場合、資金の使い道は原則自由です。
住宅の取得費やリフォーム費用、生活費や医療費、事業資金など、幅広い資金需要に対応できます。
住宅ローンを組む際には、多くの金融機関(※)で団信への加入が義務付けられています。
これは、住宅ローンが35年や40年といった長期にわたり、多額の資金を貸し出す商品であるためです。
返済期間の途中で契約者が亡くなったり、高度障害になったりすると、世帯の収入が途絶え、返済が滞るおそれがあります。
一方で、「債権回収のために遺された家族に退去を命じて、自宅を競売にかける」という行為は心理的な負担が大きく、金融機関としてはできる限り避けたいところです。
一方で、不動産担保ローンを契約する際に、団信への加入は必要ありません。
これは、返済期間が住宅ローンほど長くはなく、万一の場合も、担保となる不動産を売却して回収できる、という前提があるためです。
※フラット35など一部の住宅ローン商品では、団信への加入は任意です。
住宅ローンと不動産担保ローンは、いずれも不動産を担保とする有担保ローンです。
ただし、住宅ローンの場合は資金使途が限定されているため、金利も低めに設定されています。
不動産担保ローンは、借り入れ資金を自由に使用できることから、金利は住宅ローンよりも高めです。
とはいえ、不動産担保ローンの金利も、カードローンやフリーローンなどの無担保ローンと比較すると、低めに設定されています。
個人向け不動産担保ローンの場合、団信への加入は認められないのが一般的です。
そのため、契約者に万一のことがあり、返済が難しくなった場合は、担保として差し入れた不動産を手放さなければならない事態になりかねません。
「家族に負担をかけたくない」「確実に不動産をのこしておきたい」という場合は、何らかの対処が必要です。
ここでは、団信に加入できない場合の代替案を2つ紹介します。
もっともわかりやすいのが、「定期保険(死亡保険)」を活用する方法です。
不動産担保ローンの残債と同等の保険金が一括で支払われるプランに加入し、保険期間をローンの返済期間に合わせて設定します。
保険料の負担を抑えたい場合には、年数が経過するに連れて保険金額が減っていく「逓減(ていげん)定期保険」を選ぶのも良いでしょう。
収入保障保険は、契約者に万一のことがあった場合、遺された家族に「毎月一定金額」の保険金が支払われるタイプの死亡保険です。
「毎月10万円」「毎月20万円」など、ローンの返済額や必要な生活費に合わせて保険金を設定でき、保険期間の経過とともに自動的に受け取れる総額が減っていく仕組みのため、保険料を抑えつつ、団信の代わりとして有効に活用できます。
不動産担保ローンの場合、団信への加入が難しいケースもあります。
遺された家族の負担を軽減するには、死亡保険を活用するのが有効です。
また、そもそもの借入額を必要最低限に抑えるなど、債務を遺さないための工夫も大切でしょう。
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