不動産担保ローンを利用するには、審査に通過する必要があります。しかし、銀行やノンバンクなどの金融機関で、審査基準に関する詳しい情報を開示しているケースはほとんどありません。審査に落ちる一般的な理由をあらかじめ把握しておくと、万が一審査に落ちたときにも慌てずに対処できるようになるでしょう。
この記事では、不動産担保ローンの審査に落ちたときの対処法について解説します。
不動産担保ローンの審査に落ちる理由
不動産担保ローンの審査に落ちる主な理由としては、以下の5つが挙げられます。
住宅ローン返済中
担保提供予定の不動産が住宅ローンの返済中だった場合、その不動産には抵当権が設定されています。
抵当権とは、お金を借りた人が返済できなくなった場合、預かっている担保を売却して残債を回収できる債権者の権利です。
同じ不動産に複数の抵当権を設定することは可能ですが、その場合は抵当権に順位がつけられ、返済が滞った際は抵当権の順位が高い順から残債を回収します。
住宅ローンの抵当権は一般的に一番順位が高い一番抵当権が設定されているため、不動産担保ローンの会社の順位は二番抵当権以降になります。
不動産担保ローンを提供する金融機関のなかには、住宅ローン返済中の自宅を担保に融資を行うところもあります。
しかし、万が一返済が滞ったときのリスクが高くなるため、返済中の住宅ローンがいくら残っているかによっては、審査に落ちる可能性が高くなるでしょう。
安定した収入がない
不動産担保ローンを利用する場合、「安定した収入があるか」「貸したお金を返済する能力があるか」といういわゆる信用力も大きなポイントになります。
ローンを申し込む際に、勤務先、勤続年数、年収などを回答する項目があるのはそのためです。
例えば、勤続年数が短い場合や年収が低い場合は、審査に落ちてしまうことがあります。
ブラックリスト入りしている
お金を借りるときやクレジットカードを申し込む際に、「ブラックリストに載っていると審査に落ちる」ということを聞いたことがある方もいるでしょう。
「ブラックリスト」というリストは実際には存在しませんが、支払いの長期延滞や債務整理などの金融事故と呼ばれる情報が信用情報機関に登録されると、審査に通るのは難しくなります。
信用情報機関の情報は、銀行などの金融機関、ローン会社などの消費者金融業者、クレジットカード会社との間で情報が共有されています。
ブラックリストは、一度登録されると5～10年は消えないと言われているため、金融事故を起こさないように注意したいところです。
担保にする不動産の価値が低い
不動産担保ローンの融資限度額は、提供予定の不動産価値に一定の割合の担保掛目を乗じて算出されます。
例えば、不動産に1,000万円の価値があり、担保掛目が7割の会社に融資を申し込んだ場合の融資限度額は700万円になります。
同じような不動産を担保提供した場合でも、不動産価値は所有している場所、築年数（建物の場合）、周辺の環境などによっても金額が変わります。
一般的に都市部では不動産価値は高めに設定されますが、郊外や地方の場合は低めに設定されるケースが多くなっています。
提供予定の不動産に価値が認められなかった場合や、価値が低かった場合は審査に落ちる可能性が高くなります。
書類に不備があった
提出した書類に不備があると、不動産担保ローンの審査に落ちる原因になります。
また、記載された内容に虚偽の内容があったり、事実とは異なる内容がある場合も、審査に落ちてしまうでしょう。
不動産担保ローンに落ちたときの対処法2つ
不動産担保ローンの審査に落ちてしまったときの対処法を2つ紹介します。
別の不動産を担保にする
担保予定の不動産には価値がない、または価値が低いと判断されて審査に落ちた可能性がある場合は、別の不動産を担保にしてみましょう。
違う不動産に担保価値が認められれば、審査に通る可能性があります。
別の金融機関・ノンバンクに申込む
不動産担保ローンの審査基準は、金融機関やローン会社によって異なります。
特にノンバンクの場合は独自の審査基準を設けているケースも多く、銀行の審査に落ちてしまったとしてもノンバンクの不動産担保ローンの審査が通ったというケースもあります。
一度審査に落ちてしまっても、あきらめずに別の金融機関やノンバンクの不動産担保ローンに申し込んでみることをおすすめします。
最後に
不動産担保ローンは、審査に落ちてしまうと利用することができません。ですが、複数の不動産を所有している場合は別の不動産を担保にする、審査に落ちてしまった金融機関とは別の金融機関やノンバンクの会社に申し込むことで、審査に通過する可能性があります。
協和信用保証株式会社は、不動産担保ローンに特化した融資を行っています。二番抵当権でのご融資や銀行の審査に落ちてしまった方の融資を実行したケースもあります。
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