病気や事故などの怪我による入院は突発的に起こることが多く、長期の入院が余儀なくされた場合など、医療費が払えるか不安になるという方も少なくありません。そこで今回は、不動産担保ローンで医療費の借り入れは可能なのかについて解説します。
不動産担保ローンは医療費としても借りられる
結論から申し上げますと、不動産担保ローンは医療費として借りることができます。
不動産担保ローンは、所有している不動産を担保にすることで、比較的審査に通りやすいだけではなく、資金使途が自由な商品が多いため、入院中に必要な医療費だけではなく、入院中の家族の生活費としても利用することができます。
医療費のために不動産担保ローンを利用するメリット
医療費のために不動産担保ローンを利用するメリットには以下のようなことがあります。
比較的審査に通りやすい
一時的な資金であればカードローンなどを利用する方法もありますが、カードローンは無担保で利用できるというメリットがある反面、安定した職業がない方の場合は審査に通りにくいというデメリットがあります。
不動産担保ローンは、不動産を担保提供することで無職の方や年金受給者の方でも審査に通る可能性が高いので、不動産を所有している方であれば比較的融資が受けやすいというメリットがあります。
金利が低い
不動産担保ローンは、カードローンなどと比較すると金利が低いという特徴があります。
金利は利用するローン会社によって異なりますが、カードローンの場合は18%程度が金利の相場です。
不動産担保ローンも利用する金融機関やローン会社によって異なりますが、審査が厳しい銀行であれば1~9%、ノンバンクの会社でも2~15%程度の会社が多く、カードローンの金利よりも低く設定されています。
金利が低い金融商品を利用すれば返済の負担を減らすことができるので、一時的な医療費の借り入れとして適している方法と言えるでしょう。
資金使途が自由
一般的に資金使途が限定されていない金融商品は金利が高く、住宅ローン、カーローン、教育ローンのように資金使途が限定されているものは金利が低く設定されています。
しかし、資金使途が限定されている金融商品は指定された目的以外に借りたお金を使うことができないため、契約書のコピーや見積書のコピーなどの提出が義務付けられています。
不動産担保ローンは原則として資金使途が自由ですが、金利が低い金融商品なので、入院費や医療費だけではなく、退院後の当面の生活費としても利用できます。
医療費のために不動産担保ローンを利用するデメリット
金利が低く、比較的審査に通りやすい不動産担保ローンですが、以下のようなデメリットもあります。
申込から融資実行までに時間がかかる
カードローンの場合は、申し込んだ当日に融資が実行されることも多いですが、不動産担保ローンの場合は、申込から融資が実行されるまでに時間がかかります。
最短であれば、申込から融資実行まで1週間~2週間程度の会社もありますが、1ヶ月程度かかることもあります。
申し込んですぐにお金が支払われるわけではないので、入院が長期にわたる可能性があると分かった時点で早めに申込を行うようにしましょう。
不動産を失う可能性がある
一般的な治療やケガの入院であれば極端に医療費が高額になってしまうことはあまりありませんが、特定の大学病院などで開発された新しい治療や手術などの先進医療を受ける場合は医療費がかなり高額になるケースがあります。
しかも、先進医療の技術料は公的医療保険の対象外なので全額自己負担になります。
先進医療には、がんなどの治療で使われる重粒子線治療や陽子線治療などがありますが、例えば重粒子線治療の場合は300万円以上の治療費がかかるケースが多くなっています。高額の治療費の支払いのために不動産担保ローンを利用し、万が一返済ができなくなってしまうと、担保提供した不動産を失ってしまう可能性があるため、自宅を担保に融資を受ける場合は注意が必要です。
最後に
病気やケガなどによる入院は突発的に起こることなので、「医療費の支払いに不安がある」「高額の医療費の支払いが難しい」といったケースは誰にでも起こる可能性があります。医療の進歩に伴い、先進医療による治療を希望する場合は、公的医療保険の対象外となるため全額自己負担をしなければなりません。
生命保険や高額医療費制度を利用することで自己負担額を減らすことができますが、申請してから実際にお金が振り込まれるまでに時間がかかるため 、退院時に支払う料金は一時的に全額支払わなければなりません。
不動産を所有している場合は、不動産担保ローンを利用して医療費に充てる資金の借り入れを行うことができます。不動産担保ローンは金利が低く、無職の方や年金受給者の方でも比較的審査に通りやすいので、便利な融資方法の1つです。
協和信用保証株式会社は、不動産担保ローンに特化した融資を行っています。融資の手続きから不動産鑑定まで一貫して行うことができるので、申込から融資実行までの期間を短縮することが可能です。医療費の借り入れとして不動産担保ローンを検討されている方は、協和信用保証株式会社にお気軽にご相談ください。