引っ越しは一生のうちに何度も経験するものではありませんが、実際に引っ越しを経験した人の声を聞くと、引越しで以外と費用がかかってしまったという人は少なくありません。引っ越し費用は現金で支払うのが一般的ですが、引っ越し資金をローンで調達することは可能なのでしょうか?ここでは、引っ越し資金にローンを利用できるのか、また家の買い替えや高齢者専用住宅に引っ越しする場合に、引っ越し費用を調達する方法をご紹介します。
引っ越し費用はどれくらいかかる?
引っ越し費用は、単身者、家族全員での引っ越し、荷物の量、引っ越し時期、移動距離によって料金が変わります。
4人家族が同一都道府県内に引っ越しをした場合の引っ越し費用の平均は約12万円です。
家の買い替えで今まで住んでいた家から新居に引っ越しする場合、新居で使用する照明器具やエアコン、カーテンなどの購入が必要な場合は引っ越し費用に上乗せした金額が必要になりますし、ごみの処分が必要になる場合はごみの処分費用が必要になることもあります。
そのほかにも新居ができるまで一時的に賃貸住宅に入居する場合は、初期費用として敷金や礼金が必要になることも多いです。一般的に敷金や礼金は家賃の2か月分や3か月分など家賃に応じた金額が必要になりますので、入居時の初期費用を確認しておくようにしましょう。
カードローンやフリーローンを利用して引っ越し費用を調達する
引っ越し費用の調達が難しい場合、まず頭に浮かぶのはカードローンやフリーローンを利用する方法ではないでしょうか。借り入れる金額が少なく、短期間で返済が可能なのであれば、カードローンやフリーローンの利用を検討しても良いでしょう。
カードローンとフリーローンのちがい
ローン会社に申し込み可能なローンには、カードローンとフリーローンがあります。どちらも使用目的は限定されていないので、借りたお金は自由に使うことができるという点は変わりません。カードローンとフリーローンの大きな違いは融資回数です。フリーローンの融資回数は1回のみですが、カードローンの場合は、融資限度額内であれば必要に応じて何度でも借り入れすることができます。
カードローンは必要なときに何度でも借り入れが可能なので便利ですが、フリーローンと比較すると金利が高く、ATMを利用して気軽に追加融資を受けることができるので依存性が高くなるというデメリットがあります。
一方、フリーローンの融資回数は1回ですが、カードローンと比較すると金利が安いので利用しやすいといえます。ただし、カードローンの審査はすぐにわかることが多いですが、フリーローンの場合は審査に時間がかかりますのでゆとりを持って申込をしておくことが必要です。
不動産担保ローンを利用して引っ越し費用を調達する
家の買い替えで引っ越しをする場合は、不動産担保ローンを利用して引っ越し費用を調達することができます。
現在住んでいる家を売却して得た資金を購入費用や引っ越し費用に充てることができればいいのですが、すぐに買い手がつかない場合、気に入った家を見つけても家の資金や引っ越し資金を調達できない場合があります。このようなケースの場合、買い手がついていない家を担保に不動産担保ローンを利用して融資を受けることができます。
不動産担保ローンは売却予定の家を担保に融資を受けることが可能なので、新居の購入資金として使うことはもちろん可能ですが、引っ越し費用として利用することもできます。
ただし、ローンの返済が残っている新居を担保に不動産担保ローンの利用を考えている場合は、審査が通らないケースがありますので注意が必要です。住宅ローンを利用して家を購入する場合、その住宅には抵当権が設定されています。抵当権とは、万が一ローンの返済ができなくなってしまった場合、担保となっている家を売却し、貸していたお金を回収できる権利のことをいいます。
担保物件の評価額からローンの残高を差し引いても担保価値に余力があり、抵当権の順位が第一順位に限定されていないなどの条件を満たしている場合は利用できる可能性がありますが、条件を満たしていない場合や返済能力がないと判断されてしまった場合は融資を断られてしまう可能性もあります。
自宅を売却して高齢者専用住宅への引っ越し費用を調達する方法
子供たちが独立して自宅に高齢者だけで住むようになった、将来はできるだけ子どもたちの世話にならないようにしたい、そうお考えになる人のなかには高齢者専用住宅への引っ越しを検討する人も少なくありません。高齢者専用住宅への引っ越しを予定している人におすすめなのが、不動産担保ローンを利用して融資を受ける方法です。
不動産担保ローンは売却予定の自宅を担保に利用することが可能です。はじめに不動産担保ローンで融資を受けた資金を利用して、高齢者専用住宅に引っ越します。無理のない範囲で返済を行うことも可能なので家が売れる前は少しずつ返済を行い、自宅の売却が成立した時点で残りを完済します。不動産担保ローンはこのような利用の仕方が可能なので、高齢者の方でも少ない負担で引っ越し費用を調達することができます。
まとめ
家の買い替えや高齢者専用住宅に引っ越しをする場合、引っ越し費用の負担が大きくなってしまうことがあります。必要な費用が少ない場合は、フリーローンやカードローンなどを利用することも可能ですが、高齢者の場合は審査に通らない可能性もあります。売却予定の自宅を所有している場合は、不動産担保ローンを専門に扱っている会社の不動産担保ローンを検討することがおすすめです。不動産に詳しい会社で売却前の家を担保に融資を受けることができるので、希望価格で家が売れるまで待つことができ、引っ越し資金も調達することが可能です。