近年、古民家を再生して住居や店舗とする「古民家再生事業」に注目が集まっています。
古民家には、懐かしさを感じる独特の風合いがあり、新築物件や築浅物件と比べて安く購入できるなどのメリットがあります。
しかし、古民家の購入で気になるのか、住宅ローンや不動産担保ローンを組めるのか否かです。
田舎にある土地や建物は担保価値が低いと言われているため、古民家の担保価値がいくらになるのかは、古民家購入を検討する際の重要のポイントになるでしょう。
この記事では、古民家を担保に不動産担保ローンは組めるのか、古民家で不動産担保ローンを組むときの注意点について解説します。
古民家の担保価値について
住宅の担保価値は築年数の経過とともに減少していきます。
古民家に担保としての価値は認められるのでしょうか。
結論から申し上げると、古民家の担保価値はゼロとみなされることが多いです。
住宅には法定耐用年数(減価償却資産(家)が利用に耐えられる年数)が定められており、木造住宅の法定耐用年数は22年です。
もちろん、法定耐用年数の22年を過ぎても問題なく住める木造住宅はたくさんあります。
あくまでも税務上、「利用に耐えられない年数が経過した建物」だと判断されてしまうということです。
古民家を購入するための住宅ローン
古民家の購入時に住宅ローンを利用できるかどうかは、金融機関やローン会社によって異なります。
しかし、「築年数」は住宅ローンの重要な審査基準の一つなので、築年数が古い古民家の場合、住宅ローンの利用が難しいケースもあるかもしれません。
その一方で、昨今の古民家再生事業促進に伴い、古民家に対する住宅ローンに関しては基準を変えて、できるだけ融資できるようにしようという金融機関の動きも見られます。
すべての古民家で住宅ローンが利用できないということではないため、金融機関やローン会社に一度相談してみることをおすすめします。
古民家で不動産担保ローンは組める?
古民家の担保評価については、金融機関やローン会社によって審査基準が異なります。
築年数によってはほとんど評価がつかないケースも多く、古民家が不動産担保ローンの担保物件となり得るかどうかは、一概に言えるものではないでしょう。
とはいえ、古民家は絶対に担保にならないかといえば、そうではありません。
仮に建物の担保価値がゼロと評価されても、土地の価値に対して融資を受けられる可能性があります。
ただし、大手銀行などの金融機関は、ノンバンクと比較すると審査が厳しい傾向にあります。
古民家を担保に融資を検討している場合は、不動産担保ローンの取り扱い件数が多いローン会社に相談してみるというのも一つの方法です。
また、審査基準はローン会社によって異なります。
仮に最初に申し込んだ会社で断られてしまったとしても、別の会社であれば融資が受けられることもあるため、諦めずに複数のローン会社に申し込みをするのがポイントです。
古民家で不動産担保ローンを組むときの注意点
古民家を担保に不動産担保ローンの申し込みをする際は、以下の点に注意をしましょう。
ローンの審査に時間がかかる
古民家の不動産担保ローン審査には、時間がかかることを想定しておきましょう。
古民家は、田舎や地方などに多く存在するため、例えば東京で不動産担保ローンの申し込みをした場合、現地調査にどうしても時間がかかる点を考慮しなければいけません。
しかし、不動産担保ローン会社を選ぶときは、多少審査に時間がかかったとしても、ローン会社のスタッフが現地に足を運び、建物の状態を確認してくれるところに依頼するほうが良いでしょう。
審査結果に信憑性があるのはもちろん、長いお付き合いができる信頼度の高い会社である可能性が高いです。
融資額は希望より少ない可能性も
不動産担保ローンは、債務者が返済できなくなった場合、担保として預かっていた不動産を売却して残債を回収することになっています。
そのため、不動産評価額がつきにくい古民家の場合、審査に通らない可能性だけではなく融資限度額が希望より少なくなってしまう可能性もあります。
融資額が希望額よりも少なかった場合は、追加担保を準備するといった対応を検討する必要があるでしょう。
最後に
古民家は、田舎や地方にある場合が多く、築年数もかなり経過しているため、担保不動産としての価値は認められにくい傾向にあります。
しかし、今回紹介したように、古民家再生事業促進に伴い、古民家の評価基準を変えて融資できるようにしようという動きも出てきたことから、古民家に対する価値が変わってきているという現状もあります。
また、複数の会社に申し込むことで審査に通ることがあるため、一度断られてしまったとしても諦めずに他のローン会社に相談することをおすすめします。
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