不動産担保ローンを利用するためには、申し込んだ会社の審査に通過しなければなりません。この記事では、不動産担保ローンを断られたときにやるべきことについて紹介します。
不動産担保ローンの審査基準
不動産担保ローンの審査には、申込者本人の審査と担保となる不動産の審査があります。
申込者本人の審査
申込者本人の審査は、以下の内容が重要なポイントになります。
安定した収入があるか
申込者本人に安定した収入がなければ、返済が滞ってしまうリスクが高くなります。そのため、「勤務先」「勤続年数」「年収」などの項目が審査の基準になります。例えば、年収が高くても勤続年数が少ない場合は審査に不利になることもありますし、年収が少し低い場合でも勤続年数が長く、安定した収入が見込まれると判断された場合は、審査に通りやすくなることもあります。自営業の場合は、一般的に会社員と比較すると安定した収入が得にくいと判断されることもありますが、長期にわたって事業を続けている場合は安定した収入が得られると判断される可能性があります。
収入と返済のバランスに無理がないか
収入に対して返済の割合を表すものを返済負担率（返済比率）といいます。例えば、年収500万円の人が年間150万円の返済をしている場合の返済負担率は、150万円÷500万円＝30％となります。返済負担率が高くなると、返済が滞るリスクが高くなりますので、返済額が多いと断られる可能性が高くなります。
現在の借入状況と過去の返済状況
不動産担保ローンの審査では、個人信用情報機関に登録されている現在の借入状況や過去の返済状況が確認されます。現在の借入金額が多い場合や、過去の滞納や返済の遅れ、債務整理などのいわゆる金融事故と呼ばれる状況が多い場合は、不動産担保ローンの審査では非常に不利になります。
完済時の年齢
不動産担保ローンは、利用する金融機関やローン会社によっては、完済時の年齢が制限されていることがあります。申し込みを行う際は、完済時の年齢を確認しておくようにしましょう。
不動産の審査
不動産の審査は、土地と建物は別々に評価されます。
土地の場合、不動産評価額は、「公示地価/基準地価」「路線価」「固定資産税評価額」「実勢価格」などを元に算出されます。
不動産の評価額の算出方法は利用する金融機関やローン会社によって異なるため、同じ不動産だったとしても評価額が大きく変わることがあります。不動産担保評価額は、不動産評価額に担保掛目をかけて算出されます。不動産評価額＝融資の上限額になるわけではないので、注意が必要です
建物は、一般的に建物の構造と耐用年数を元に算出されます。建物は古い場合は、不動産価値が認められないこともあります。
不動産担保ローンを断られたときにやるべきこと
不動産担保ローンの審査は、申込者の信用に関する審査と担保となる不動産の評価で決まります。申し込みを断られてしまったということは、申込者の信用か不動産の評価のどちらか、または両方に問題があることが考えられます。ただし、今の申し込み条件を変更すれば審査に通るケースもありますので、不動産担保ローンを断られてしまったときは、以下の内容を試してみることをおすすめします。
他の金融機関・ローン会社に相談する
不動産担保ローンの審査項目や審査基準は、利用する会社によって異なります。申し込んだ会社は断られた場合でも、他の金融機関やローン会社であれば審査に通過できることもあります。不動産担保ローンを断られてしまったときは、別の金融機関やローン会社に相談してみましょう。
融資希望額を下げる
不動産担保ローンの融資額の上限は、年収、返済負担率、不動産評価額などによって決まります。申込時の融資希望額よりも金額を下げることで審査に通過することがありますので、不動産担保ローンを断られてしまった場合は融資希望額を下げてみるのも1つの方法です。
他の融資方法を検討する
複数の金融機関やローン会社から不動産担保ローンを断られてしまった場合は、カードローンなどの他の融資方法を検討してみましょう。カードローンは無担保で融資を受けることができ、即日融資が実行される会社も多くなっています。ただし、カードローンの場合は融資上限額が低く設定されていることがほとんどなので、融資希望額に注意しましょう。
最後に
不動産担保ローンは、高額な融資が可能な上、返済期間を長く設定することで返済負担を減らすことができますが、審査に通らなければ融資を受けることができません。申込者本人の信用情報に問題がある場合や、担保となる不動産の評価額が低い場合は不動産担保ローンの融資を断られてしまうことがあります。ただし、申し込んだ会社に断られてしまった場合でも、すべての会社で融資が断られてしまうとは限りません。申し込んだ会社で断られてしまった場合は、まずは別の金融機関やローン会社に相談してみることをおすすめします。
