高齢化が進む日本で老後に不安を感じる高齢者に注目されているのが「リバースモーゲージ」です。しかし、リバースモーゲージにはメリットだけでなくデメリットもあるため、注意が必要です。この記事では、リバースモーゲージを利用する際に知っておきたいデメリットや注意点について解説します。
リバースモーゲージとは
リバースモーゲージとは、自宅を担保に定期的または一括で融資を受け、存命中は利息分のみの返済を行い、元本は契約者が亡くなったときに担保となっていた自宅を売却して返済を行う融資方法です。高齢者からの注目が集まるリバースモーゲージは、一見するとメリットの多い融資方法にも思えますが、デメリットや注意しなければならないこともあります。
リバースモーゲージのデメリット
リバースモーゲージのデメリットとしては、以下のようなことがあります。
子どもなど推定相続人の同意が必要
リバースモーゲージでは、融資を受けた元本の返済は、担保となっていた自宅を売却することで行います。通常、自宅の所有者が亡くなった場合その自宅は相続の対象となるため、配偶者と子どもに相続の権利があります。
しかし、リバースモーゲージを利用して融資を受けた場合は、自宅を売却して返済することになりますので、自宅を相続する権利がなくなってしまいます。そのため、リバースモーゲージの契約には、子どもなどの推定相続人の同意を必要とする金融機関が多くなっています。
資金の使い道が限定される可能性がある
リバースモーゲージによる資金調達には、資金の使い道が限定されていることがあります。リバースモーゲージによる資金調達は、基本的には生活資金の確保を目的としている商品が多く、資金使途が限定されていない金融機関であったとしても、事業資金や投資目的の利用は認めらないケースが多くなっています。
リバースモーゲージの注意点
リバースモーゲージには、ほかにも注意しなければならないことがあります。
長生きによるリスク
元気で長生きできることはもちろん喜ばしいことなのですが、リバースモーゲージを利用して生活資金の融資を受けた場合は、長生きによるリスクが発生する可能性があります。
1つ目は、融資可能額を分割払いで受取りをしていた場合、長生きしたことによって融資限度額の上限に達してしまうと、融資が途絶えてしまうのため、生活に支障が出てしまう可能性があります。
２つ目は、返済に関するリスクです。リバースモーゲージは、元本は契約者が亡くなったあとに自宅を売却して返済を行いますが、利用する金融機関によっては返済期限が設けられている場合があります。もし、返済期限よりも契約者が存命していた場合は残っている金額を一括返済しなければいけなくなります。一括返済ができなければ、存命であったとしても自宅を売却した資金で返済をしなければならないケースもあります。また、自宅を売却しても全額返済ができなかった場合は、自宅を失い、さらに借金が残ってしまう可能性もあります。
金利上昇によるリスク
金利には、返済期間内の金利が変わらない固定金利と、世の中の金利に合わせて金利が変わる変動金利があります。一般的に固定金利は、変動金利よりも高めに金利が設定されています。固定金利のメリットは、仮に金利が上がったとしても金利が変わらないため、返済金額が増える可能性がないことです。変動金利は、固定金利よりも金利が低く設定されている点がメリットになりますが、金利が上昇した場合に返済金額の負担が増えてしまうリスクがあります。それだけではなく、変動金利の場合は金利が上昇したことによって借入金額が増えて融資可能の上限額に達してしまった場合は、途中で必要な融資が受けられなくなってしまう可能性があります。
リバースモーゲージと不動産担保ローンの違い
リバースモーゲージと同じく不動産を担保に融資が受けられる金融商品としては、不動産担保ローンがあります。
リバースモーゲージと不動産担保ローンの違いは、不動産担保ローンの場合、金利だけではなく元本も含めた金額の返済する必要があることと、自宅を売却して返済することを前提としていないことです。不動産担保ローンもリバースモーゲージと同様に抵当権が設定されますが、返済期限内に借り入れた金額を返済できれば自宅を売却する必要がありません。また、返済期限を長く設定することができるので、返済の負担を軽くすることも可能です。
ただし、高齢者が不動産担保ローンを利用する場合は完済時の年齢が高齢になってしまう可能性が高いので、連帯保証人を付けるなどの対策を取ることで審査に通る可能性を高くすることができます。
不動産担保ローンは協和信用保証株式会社にご相談ください
リバースモーゲージは、自宅を担保に生活費の融資を受けることができ、存命中は利息のみを返済すれば良いことから高齢者が注目している融資方法の1つです。しかし、リバースモーゲージにはデメリットや注意しなければならない点もしっかりと確認してから利用することが大切です。
自宅を担保に融資を希望する場合は、不動産担保ローンを利用することができます。不動産担保ローンの利用を検討する場合は、不動産担保ローンを専門に扱っている協和信用保証株式会社にご相談ください。
