リ・バース60は、住宅の建て替えやリフォームを考えている高齢者にとって利用しやすい金融商品です。
しかし、用途が限定されているため、なかには資金調達の方法として向いていない人もいるでしょう。
この記事では、リ・バース60の金利や主な用途、リ・バース60が向かない人について解説します。
リ・バース60とは
リ・バース60は、住宅支援機構と提携している金融会社が提供している60歳以上の人が利用できる住宅ローンです。
家の購入費だけではなく、長く住み続けて傷んでしまった家の修繕、バリアフリーに対応したリフォームがしたいという方が利用しています。
リ・バース60のメリットは、年齢の上限がないので年齢が60歳以上の人であれば何歳の人でも利用できることです。
また、元金の返済は、契約者が死亡したときに自宅を売却する形で行う仕組みとなっています。
月々の返済は利息分のみなので契約者の存命中は返済の負担が少ないこともメリットと言えるでしょう。
しかし、一方で、契約者が存命中は元金が減らないだけではなく、金利が上昇した場合、返済額が増えてしまうリスクがあります。
また、長生きするほど総返済額が増えてしまう「長生きリスク」についても注意したいポイントです。
リ・バース60の金利
リ・バース60の金利は、利用する金融機関によって異なります。
金利が低い銀行では1.975%~というところもありますが、~3.895%という銀行もあり、金利には幅があります。
また、金利タイプは変動金利の銀行が多いため、金利の変動によって見直しが行われると途中から金利が上昇する可能性があります。
住宅ローンは高額の借り入れを行うケースが多く、返済期間が長くなることが予想されるため、わずかな金利の違いでも返済額が大きく変わってくることを覚えておきましょう。
リ・バース60の主な用途
リ・バース60は資金使途が限定されており、住宅関連の費用にしか利用することができません。
主な用途には、以下のようなものがあります。
新築に建て替える
リ・バース60は、古くなった家を建て替えるときの建築費用として利用することができます。
また、新築物件を購入する場合は、物件の購入費としても利用可能です。
リフォームをする
修繕が必要になった建物のリフォームやバリアフリー対応にかかる費用にも、リ・バース60は利用可能です。
中古住宅の購入
新築物件だけではなく、中古住宅の購入費としてもリ・バース60を利用することができます。
例えば、夫婦2人で暮らせるコンパクトな家に住み替えたい、都市部から郊外に引っ越してのんびり暮らしたいといった希望がある人にもおすすめです。
住宅ローンの借り換え
現在住んでいる家の住宅ローンが残っていた場合は、住宅ローンの借り換えとしてリ・バース60を利用することも可能です。
ただし、ローンの支払いに延滞がないこと、現在の住宅ローンの債務者とリ・バース60の債務者が同じであることなどの利用条件が設定されている場合があります。
住宅ローンの借り換え資金として利用する場合は、条件を必ず確認するようにしてください。
リ・バース60が向かない人
リ・バース60は、担保となる不動産評価額の50~60%までしか融資が受けられないため、足りない分は自己資金で準備しなければいけません。
そのため、自己資金を用意するのが難しい方や、それ以上の高額融資を希望する方には向いていないでしょう。
また、資金使途が限定されているため、「生活費が必要」「事業資金が必要」など、住宅関連費以外での融資を希望する場合、リ・バース60は利用できません。
その場合は、別の資金調達方法を検討する必要があるでしょう。
リ・バース60が向かない人におすすめの融資
リ・バース60が向かない人の場合は、不動産担保ローンがおすすめです。
不動産担保ローンとは、所有している不動産を担保提供することで融資が受けられる金融商品です。
リ・バース60の場合は、借りたお金は住宅関連の費用にしか使うことができませんが、不動産担保ローンの場合は原則的に資金使途が限定されていないため、住宅のリフォームなどはもちろんですが生活費や事業資金として利用することも可能です。
一般的な住宅ローンの場合、20歳以上65歳以下のように申し込み時の年齢制限が設けられていることが多いですが、不動産担保ローンの場合は申込時の上限の年齢や完済時の年齢の制限が設けられていないケースもあります。
ただし、利用する金融機関によっては、完済時の年齢制限が決められている場合があり、借入期間が短くなることがあるので注意しましょう。
最後に
リ・バース60は、夫婦二人だけで暮らすためのコンパクトな家に住み替えたい、将来に備えてバリアフリーにリフォームしたいといった方にとって、60歳を過ぎてから利用できる便利な住宅ローンです。
毎月の返済は金利のみなので、返済の負担を減らすことができるというメリットがある反面、担保評価額の50~60%までしか融資が受けられないので、自己資金を準備できない人は利用することができません。
また、借りたお金は住宅関連にしか使うことができないという点もリ・バース60のデメリットです。
リ・バース60に向いていない場合は、不動産担保ローンを検討しましょう。
不動産担保ローンは、資金使途が限定されていないため、借りたお金の使い道は自由です。住宅のリフォームはもちろんですが、生活資金や事業資金などに利用することができます。
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