急に融資が入用になった際に、考える借入ローンの1つとして、不動産担保ローンが挙げられます。不動産担保ローンは、不動産を担保として融資を受ける制度ですが、対象が同じ不動産でも、融資のシステムが異なる「リースバック」という資金調達手段があります。ここでは、「リースバック」を分かりやすく説明していきます。
リースバックとは
リースバックとは、売却するが賃貸として住み続けられるシステム
インテリックスという会社が安住売却(あんばい)のCMをやっていて、リースバックの紹介をしていたことがあります。現在、複数の会社が不動産を対象とした資金調達のシステムとして、リースバックサービスを提供しています。このリースバックとは、利用者様の保有する不動産を、リースバックサービスを提供する企業に売却することで、その売却金を受け取り、その後も売却した不動産には「賃貸」として住み続けることができるシステムになっています。保有不動産を担保として融資を受ける不動産担保ローンとは、性質が異なるのです。つまり、リースバックのシステムにおいて、「借入」無く、資金調達ができることになります。
「リバースモーゲージ」というサービスもある
リースバックの他、不動産を対象とした融資を受ける方法の1つに、不動産担保ローンと類似したサービスで「リバースモーゲージ」というサービスがあります。自宅を担保として融資を受けるという点では不動産担保ローンと同じなのですが、不動産担保ローンでは、一括で融資額を受け取り、返済不能になった際には所有権がサービス提供会社に移りますが、リバースモーゲージでは、融資額を年金として受け取り、不動産の所有権が、保有者の死後、サービス提供会社に移ります。同じようなサービスでも融資や、所有権移転のシステムが異なり、リースバック含め、不動産を対象にした資金調達システムを利用する際は、各個人の利用目的・利用方法などによって身長に選択していく必要があるのです。
リースバックと不動産担保ローンを比較!リースバック利用のメリット・デメリット
リースバックのメリット① 売却後も同じ場所に住める
ご紹介した様に、リースバックは「不動産を売却して売却金を受け取り、その後は賃貸としてその不動産に住める」というサービスです。不動産を利用した資金調達を考えている方で、どうしてもまとまった資金が必要だが、自身の住んでいる家に住んでいたいと考える方にとっては利用する選択を考えても良いシステムです。また、売却して一度は所有権が移りますが、再度売却した不動産を買い戻すこともできます。
リースバックのメリット② 資金をまとまって調達できる
リースバックでは、保有不動産の売却資金を一括で受け取れるシステムになっています。まとまった資金を要する場合は、不動産担保サービスと並んで、選択肢の一つに入るシステムです。
リースバックのメリット③ 対象とされる不動産の種類が多い
対象となる不動産の種類が多いことがリースバックのメリットです。戸建やマンションの1室のみならず、保有しているビルや駐車場敷地なども対象にでき、選択の幅が広いことが特徴です。
リースバックのデメリット① 所有権が移ってしまう
リースバックのデメリットとして、一番大きな難点は、所有権が売却と同時にサービスを提供する企業に移ってしまう点です。不動産担保ローンやリバースモーゲージでは、返済不能や不動産保有者の死亡という事態が起きない限り、対象となる不動産の所有権は移りません。所有権を譲渡したくないと考える利用者様には、リースバックのシステムはデメリットとなってしまします。
リースバックのデメリット② 売却後の賃貸料の発生
リースバックで保有不動産を売却した後には、所有権は会社に移り、その後その不動産に住み続ける、または利用するには賃貸料が必要になります。売却後も長期間同じ家に住み続ける予定の方にとっては、リースバックで資金調達を行うのはおすすめ出来ません。
リースバックと不動産担保ローンを比較して慎重に選択する
ご紹介してきたように、不動産担保ローンの他、リースバックやリバースモーゲージなど、不動産を対象に、売却や担保にすることで、大きな資金調達の元にするシステムやサービスは様々です。大きな資金を融資、または受け取れることが不動産を対象にしたサービスのメリットではありますが、所有権などの問題もあり、すぐに資金が必要だからといって急いでしまうことは非推奨です。不動産担保ローン、リースバック、リバースモーゲージのそれぞれに、メリット・デメリットがあります。サービス提供会社によっても、それぞれのサービスの内容が異なるため、サービス各社間でも、メリット・デメリットの差があります。不動産担保ローン、リースバック、リバースモーゲージそれぞれを比較して、ご自身のライフプランに合った、適切な融資サービスを受けるために、慎重に選ぶことが肝要です。
不動産担保ローンについてもっと知りたい方はこちらのページをご覧ください。
https://kshc.jp/realestate-securedloan/