土地を担保に融資を受ける場合、担保となる土地にどれくらいの価値が認められるかによってどれくらいの融資が受けられるのかが変わってきます。そこで今回は、土地評価額の調べ方や担保価値の算出方法を解説していきます。
土地評価額とは
土地の評価額とは、国税庁などの公的機関が発表している「指標となる土地の価格」です。
土地の売買、相続、固定資産税額などを決める場合、所有している土地にどれくらいの価値があるのかを調べる必要があり、これらのことを公平に行うために、公的な機関が指標となるための土地の価格を発表しています。土地評価額には、「路線価」「固定資産税評価額」「公示価格」「実勢価格」という種類があり、それぞれ使用用途と計算方法が異なります。
土地評価額はどうやって調べる?
土地評価額は、使用する目的によって利用するものが変わります。
続いては、土地評価額の主な使用目的と調べ方を紹介します。
路線価の調べ方
路線価とは、道路に面している土地の1平方メートルあたりの評価額です。
路線価は主に相続税や贈与税の計算をする際に使用されています。
路線価は、国税庁ホームページ「路線価図・評価倍率表」で調べることができます。
固定資産税評価額の調べ方
固定資産税評価額とは、所有している土地や家に対する固定資産税の基準となるものです。
毎年春頃に市区町村から届く納付通知書を確認するか、市区町村役場で「「固定資産評価証明書」を取得することで確認することができます。
公示価格の調べ方
公示価格とは、地価公示法という法律に基づいて国土交通省が発表している土地の価格です。
正確には「地価公示価格」といい、土地の取引を行う際の参考額として使用されています。公示価格は、国土交通省「標準地・基準地検索システム」で調べることができます。
実勢価格の調べ方
実勢価格とは、実際に土地の売買の際の取引価格のことです。
実勢価格は路線価や公示価格とは異なり、土地の売買を行う当事者間で決める価格なので自由に決められます。所有している土地周辺の実勢価格(実際に行われた不動産取引価格)を知りたい場合は、国土交通省が公開している「土地情報システム」の不動産取引情報検索で調べることができます。
土地の担保価値は土地評価額の7割程度
土地の評価額は、路線価、固定資産税評価額、公示価格、実勢価格などをもとに評価されますが、土地の評価額=土地の担保価値になるわけではありません。
不動産担保ローンを利用する場合、差し入れる土地の担保価値は土地評価額の7割程度になるケースが多くなっています。つまり、例えば土地評価額が3,000万円の土地を担保に融資を受ける場合、土地の担保価値は3,000万円×70%=2,100万円になるということです。
担保価値が土地評価額に対して低く設定されている理由は、債務者がお金を返せなくなったときに残債を回収できなくなるリスクを低くするためです。
債務者が借りたお金が返済できなくなってしまった場合、債権者は担保として預かっていた土地を売却し、その売却額から残債を回収できる権利がありますが、土地の値段は周辺の状況の変化や市場の変化によって変動することがあります。
3,000万円の価値のある土地を担保に融資を実行後、債務者が返済できなくなってしまった場合、債権者は担保として預かっていた土地を3,000万円で売却することができれば残債を回収することができますが、土地の価格が下がってしまった場合は、土地を売却しても残債を回収できない可能性があります。
土地の担保価値を土地評価額の7割程度に設定している会社が多いのはそのためです。
また、土地の評価額は路線価や固定資産税評価額、公示価格や実勢価格をもとに算出する方法だけではなく、不動産を鑑定する不動産鑑定士によっても土地の評価額が変わることがあります。希望額の融資を断られてしまった場合でも別の会社では融資が受けられることもあるため、土地を担保にした融資を検討している場合は、複数の会社に相談してみることをおすすめします。
最後に
土地を担保にして融資を希望している場合、土地の評価額を調べることでおおよその融資限度額を調べることができます。しかし、土地の評価額=土地の担保価値ではないので注意が必要です。また、土地の評価額を決める方法はひとつではないため、同じ土地を担保にする場合でも会社によって土地の評価額が変わる可能性があります。
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