実家の土地を担保にお金を借りたいと思ったことがある方もいるのではないでしょうか。実家の不動産は親名義になっているケースが多いです。自分以外の名義の土地を担保に融資を受けることはできるのでしょうか。
この記事では、実家の土地を担保にお金は借りられるのか、ローンの種類や注意点について解説します。
実家の土地を担保にできるローンの種類
実家の土地や建物を担保にできるローンには、以下のような種類があります。
不動産担保ローン
不動産担保ローンとは、不動産を担保に融資を受ける金融商品です。
担保提供する不動産は自分名義以外のものでも可能なため、実家の土地を担保にお金を借りることも可能です。
不動産担保ローンは、原則として資金使途が限定されていないため、借りたお金は自由に使うことができ、提供する不動産の担保価値が高ければ高額融資も可能です。ただし、担保提供する不動産の名義が本人ではない場合、所有者の承諾が必要です。
リバースモーゲージ
リバースモーゲージは、自宅として住んでいる不動産(土地・建物)を担保に融資を受けられる金融商品です。
近年、日本人の平均寿命年齢は少しずつ上がってきており、2050年には女性の平均寿命は90歳を超える見込みだと言われています。
一方で、年金受給額が引き下げられ、年金だけで生活できると答えている人の割合は3割以下という結果も出ています。
しかし、年齢が高くなればなる程お金を借りることが難しくなります。
そんな中で高齢者から注目されてきている融資方法が、リバースモーゲージです。
リバースモーゲージは自宅を担保にお金を借りて、生存中は金利のみを返済し、契約者が死亡したあとに不動産を売却して元金の返済を行う仕組みとなっています。
高齢者になっても自宅に住み続けながら生活資金を確保できる融資方法として、近年利用者が増加傾向にあります。
リ・バース60(住宅ローン)
リ・バース60は、満60歳以上の人が利用できる住宅ローンです。
通常の住宅ローンは元金に金利を含めた金額を毎月返済する必要があります。
しかし、リ・バース60は契約者が生存中は利息のみを返済し、契約者が亡くなったときに自宅を売却して返済するか、もしくは残金を現金で一括返済します。
「自宅を担保にお金を借りる」「契約者が生存中は利息のみを返済する」という点はリバースモーゲージと同じですが、リバースモーゲージとリ・バース60は資金使途が異なります。
リバースモーゲージの資金使途は原則自由ですが、リ・バース60の資金使途は住宅の購入や建築、リフォーム、住宅ローンの借り換えに限定されています。
老朽化した自宅のリフォームや、子供が独立したあとに夫婦二人で安全に暮らせる家に住み替えるときに利用できますが、借りたお金を生活費などに使うことはできません。
実家の土地を担保にするときの注意点
実家の土地を担保にするときは、以下の点に注意が必要です。
所有者の承諾が必須
自分の名義以外の土地などの不動産を担保にする場合、所有者の承諾が必須です。
また、利用する金融機関によっては所有者に連帯保証人になってもらうことを求められることもあります。
連帯保証人は、通常の保証人とは異なり、債務者(お金を借りた人)と同じ責任が課せられます。
自分名義以外の不動産を担保にする場合は、無理のない返済計画を立てることも大事です。
審査が厳しい
自宅の土地を担保にする場合、債務者は担保提供した不動産の権利を所有していないため、自分名義の不動産を担保に融資を受けるときよりも審査が厳しくなります。また、所有者が高齢になっている場合は、契約内容について適切な判断ができるかの審査が行われる場合もあります。
借りられるお金の上限は土地の70%
不動産担保ローンで融資を受ける場合、担保評価額に担保掛目を乗じた額が融資限度額になります。
担保掛目は利用する金融機関によって異なりますが、7割程度で設定されているケースが多くなっています。
例えば、実家の土地の担保評価額が1,000万円だった場合は1,000万円×70%となり、融資限度額は700万円になります。
土地の担保評価額=融資限度額ではないので注意が必要です。
返済ができなければ土地を失う
不動産担保ローンは返済期間が長く設定できるため、返済の負担を減らすことは可能です。
しかし、万が一返済できなくなってしまった場合は、担保提供した土地を売却して返済を行います。
他人名義の土地を担保にした場合は、所有者が土地を失うことになります。
最後に
実家の土地を担保にお金を借りることは可能ですが、利用する金融機関によっては通常と異なる条件を満たさなければならない場合もあります。
また、万が一返済ができなくなってしまった場合は、実家の土地を失う可能性もあるため注意が必要です。
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