不動産に関わるローンにはいくつか種類があります。
今回は、不動産に関わるローンの種類と特徴、メリット・デメリットについて解説します。
不動産に関わるローンの種類一覧
不動産に関わるローンと言えば、住宅ローンを思い浮かべる人も多いでしょう。
ほかにも、不動産担保ローン、不動産投資ローン、最近耳にする機会が増えたリバースモーゲージなども不動産に関わるローンの一つです。
ローンの種類によって特徴やメリット・デメリットが異なるため、しっかりと理解したうえで、上手に活用することが大切です。
住宅ローン
住宅ローンとは、自宅を「新築する」「購入する」「増改築する」ときなどに利用できるローンです。
住宅ローンの特徴は、資金使途が限定されていることです。
また、その他のローンに比べて、金利が低いというメリットもあります。
住宅ローンの金利タイプには、「変動金利型」「固定金利選択型」「全期間固定金利型」などの種類があり、どれを選ぶかで返済総額が大きく異なるため注意しましょう。
不動産担保ローン
不動産担保ローンは、所有している土地や建物などを担保に融資が受けられる金融商品です。
不動産担保ローンの特徴、メリットは以下の通りです。
・原則として資金使途が限定されていない
・担保提供する不動産の価値によっては高額の融資も可能
・無担保ローンと比較すると金利が低い
・長期間での借入が可能
不動産担保ローンのデメリットとしては、万が一返済不能となった場合に、担保設定した不動産を失ってしまう可能性があることです。
仮に自宅を担保にした場合は、住む家を失う可能性もあるため、注意が必要です。
不動産投資ローン
不動産投資ローンとは、投資用の不動産を購入する際に利用できる金融商品です。
不動産投資ローンのメリットは、自己資金だけでは購入できない高額の不動産への投資ができ、大きな利益を得られる可能性があることです。
ただし、金利は高めに設定されているため、資産運用目的で不動産を購入する場合は、金利の負担分もあらかじめ考慮しましょう。
リバースモーゲージローン
リバースモーゲージとは、不動産を活用した高齢者向けのローン商品です。
自宅などの不動産を担保に融資を受ける点は不動産担保ローンと変わりませんが、契約者が生存中に返済するのは金利のみです。
契約者が亡くなった後、自宅を売却して返済するのが、リバースモーゲージの仕組みです。
リバースモーゲージローンは、収入が少ない高齢者や年金生活者が利用でき、自宅を手放さずにお金を借りられるというメリットがあります。
その一方で、融資限度額に達してしまうとそれ以上お金を借りることができないため、長生きすればするほどリスクがある点はデメリットです。
また、契約者に配偶者がいる場合、契約者が先に亡くなってしまうと、配偶者が自宅を失ってしまうこともあります。
フリーローン
フリーローンとは、資金使途が限定されていないローンのことです。
原則お金の使い道は自由で、比較的金利が低く設定されているのがメリットです。
一方で、「追加融資が受けられない」「融資審査に時間がかかる」などのデメリットもあります。
フリーローンと似たような金融商品として、カードローンがあります。
カードローンの場合は、一度審査に通れば融資限度額内であれば何度も借入を行うことができますが、フリーローンの借入回数は1回のみです。
2回目以降も利用したい場合は、その都度審査を受ける必要があります。
不動産を担保にローンを組むメリット
不動産に関わるローンの種類は複数ありますが、いずれの場合も不動産を担保にすることで、以下のようなメリットがあります。
高額・長期借入も可能
一般的に資金使途が限定されていないローンは、金利が高く、融資限度額が低い金融商品が多いです。
高額の融資を受けたい場合は、希望額の融資が受けられない可能性があります。
ですが不動産担保ローンの場合は、担保提供する不動産の価値によっては高額融資も可能です。
また、長期借入が可能なので月々の返済の負担が軽減できます。
金利を抑えられる
高額の融資を受ける場合や長期借入をする場合は、金利が高いとその分返済負担が大きくなります。
利用する金融機関やローン会社によって異なるものの、不動産を担保にすることで比較的金利を抑えられるので、返済負担を軽減できるのもメリットです。
不動産を担保にローンを組むデメリット
不動産担保ローンを組むデメリットには、万が一返済ができなくなってしまった場合に、担保提供した不動産を失う可能性があることです。
大切な不動産を失うことのないように、無理のない返済計画を立てておく必要があるでしょう。
また、担保にする不動産の種類や状態によっては、希望額の融資が受けられない可能性もあります。
一般的な担保掛目は7割程度なので、あらかじめ不動産の査定を行い、評価額を把握しておくのも一つの方法です。
最後に
不動産に関わるローンにはいくつか種類があり、ローンの種類によって資金使途や金利が異なります。
住宅ローンや不動産投資ローンは不動産の購入資金には使用できますが、借りたお金は他のことに利用することはできません。
不動産購入以外の目的で資金が必要な場合は、不動産担保ローンがおすすめです。
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