不動産担保ローン関連コラム

既存不適格物件でも不動産担保ローンは利用できる?

「既存不適格物件」と聞くと、ネガティブなイメージを持つ方も多いでしょう。家を購入し、所有している期間が長くなると、建築に関する法律が途中で変わってしまったことなどが原因で、既存不適格物件になってしまうことがあります。
そこで今回は、既存不適格物件とはどんな物件なのか、既存不適格物件を担保に融資が受けられるのかについて解説していきます。

既存不適格物件とは

既存不適格物件とは、家を購入または建築した当時は法律に適合していても、途中で法律が変わったことで現在の法律に適合しなくなってしまった物件のことです。「不適格」という文字が含まれていますが、建築当時は法律に適合していた物件なので、違法な建物という意味ではありません。

しかし、既存不適格物件の場合、現在の法律には適合していない建物のため、主に以下の2つのデメリットがあります。

・今と同じ状態の建物に建て直すことができない
・担保評価が低くなってしまう傾向がある

既存不適格物件は、現在の法律には適合していない建物のため、建て直したり増築したりする場合は、現在の法律に適合するように、建物の規模を小さくするといった対応が必要です。そのため、増築や建て直しを行う場合、通常よりもコストがかかってしまうケースがあります。
また、既存不適格物件は築年数が経過している古い建物がほとんどです。古いだけでも担保評価が低くなりますが、現在の法律に適合していないことが原因で、買い手がつきにくい物件であることも担保評価に大きく関係しています。
既存不適格物件になってしまった不動産を担保に融資を検討している場合は、このようなデメリットがあるということを理解しておく必要があるでしょう。

既存不適格物件と違法建築の違い

既存不適格物件は、建物を建てた当時の法律には適合している建物なので、違法な建物ではありません。
一方、違法建築の建物とは、建築基準法や条例に違反している建物のことです。建築基準法や条例に違反していることを知りながら建築した建物はもちろんですが、家を建てたときは法律に適合していた場合でも、必要な申請をせずに増改築を繰り返した結果、違法建築物になってしまうケースもあります。
違法建築が発覚した場合は、改築、撤廃などを勧告されるだけではなく、違法建築物件は不動産として担保価値が認められることはないため、違法建築の不動産を担保に融資を受けられるケースはほとんどありません。

既存不適格物件を担保に融資は受けられる?

既存不適格物件を担保に融資を受けるケースには、以下の2種類があります。

・既存不適格物件を住宅ローンで購入する
・既存不適格物件を担保に動産担保ローンを利用する

それぞれを詳しく見ていきましょう。

住宅ローンの場合

既存不適格物件は古い物件が多く、同じ建物を建てることができない、建て直しには通常よりも多くのコストがかかる可能性が高いだけではなく、売却が難しい物件だと判断されてしまうことが多いです。
そのため、住宅ローンを利用して既存不適格物件を購入することはかなり難しいと言えるでしょう。
一般的な住宅であれば、債務者(お金を借りた人)がローンの返済ができなくなってしまった場合は、担保となっている住宅を売却し、その売却益から残債を返済することになります。
しかし、買い手がつきにくい既存不適格物件は売却が難しく、万が一ローンの返済ができなくなってしまったとしても売却による残債の返済が困難となるため、銀行やローン会社から敬遠されてしまうことが多い物件なのです。
既存不適格物件は築年数が古く、比較的価格が安い物件も多いため、現金で購入するのであれば特に問題はありません。
住宅ローンを組んで購入するのは難しいため、既存不適格物件を購入する際は慎重に判断することも必要です。

不動産担保ローンの場合

不動産担保ローンの場合は、利用する金融機関やローン会社によって対応が異なります。
不動産担保ローンの場合も、債務者(お金を借りた人)がローンの返済ができなくなってしまった場合は、担保となっている不動産を売却し、その売却益から残債を返済することになります。
つまり、買い手がつきにくい不動産を担保にしてしまうと、返済が不可能になってしまった場合に、残債の返済ができなくなる可能性が高くなるということです。
既存不適格物件は買い手がつきにくくリスクが高い物件なので、不動産担保ローンであっても融資を断られてしまう可能性が高いと言えるでしょう。
しかし、すべての会社で断られてしまうわけではありません。

既存不適格物件で融資を断られたときの対処法

既存不適格物件の取り扱いは、金融機関やローン会社によって異なります。
最初に相談した銀行やローン会社で断られたとしても別の会社であれば融資が可能になるケースもあるので、既存不適格物件で融資を断られたときは、複数の会社に相談してみると良いでしょう。

最後に

既存不適格物件とは、現在の法律に適合していない建物という意味なので違法な建物という意味ではありません。
しかし、物件が古く、買い手がつきにくいことから不動産の担保評価が低くなる傾向があります。
そのため、住宅ローンを利用した既存不適格物件の購入や、既存不適格物件を担保にして不動産担保ローンの利用を検討している場合は、断られてしまう可能性も高いでしょう。
しかし、不動産担保ローンの場合は金融会社やローン会社によって対応が異なるため、すべての会社で断られてしまうということではありません。
協和信用保証株式会社は、不動産担保ローンに特化した融資を行っています。既存不適格物件を担保にした融資に関するご相談もお気軽にご相談ください。

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