住宅ローンが払えないときはどうする?滞納から差し押さえまでの流れと具体的な対処法

住宅ローンが家計を圧迫し、「もう払えない」と悩んでいる方もいるでしょう。

返済期間中に住宅ローンを繰り返し滞納してしまうと、住んでいる家はどうなってしまうのでしょうか。「住宅ローンの滞納で差し押さえになるのは何ヶ月後なのか」「差し押さえを避けるためにはどうすればよいのか」と不安を感じている方も少なくないはずです。

この記事では、住宅ローンが払えないとどうなるのか、滞納から差し押さえまでの具体的なタイムラインとリスクを紹介しながら、有効な対処法について詳しく解説します。

目次

住宅ローンが払えないとどうなる?

住宅ローンを滞納すると、住んでいる家が差し押さえられるリスクがあります。

【住宅ローンの滞納により、家が差し押さえられる流れ】

  1. 金融機関から督促状が届く
  2. 金融機関から催告書が届く
  3. 期限の利益(※)が喪失する
  4. 残高の一括返済が求められる
  5. 金融機関が抵当権を実行し、家が差し押さえられる

※期限の利益:住宅ローンを分割で返済する権利

差し押さえを防ぐためには、督促状が届いた段階で支払うのが好ましいです。

催告書に記されている期限内に定められた金額を返済しなければ、残高の一括返済を求められるリスクが高まります。

住宅ローンの滞納から差し押さえまでの具体的なタイムライン

住宅ローンが払えない状態が続くと、最終的には家が差し押さえられ、競売にかけられることになります。ただし、滞納してすぐに差し押さえになるわけではありません。ここでは、滞納から差し押さえまでの具体的な期間と、各段階で何が起こるのかを解説します。

滞納1〜2ヶ月:督促・催促が届く

住宅ローンの支払いが遅れると、金融機関から電話やハガキで催促の連絡が届きます。この段階では比較的穏やかな内容であり、すぐに返済すれば大きな問題にはなりません。ただし、滞納1日目から遅延損害金が発生する点には注意が必要です。

また、住宅ローンの契約時に適用されていた「優遇金利」が解除される可能性があります。たとえば、1.7%の優遇金利が外れた場合、月々の返済額が2万円以上増えることもあり、すでに払えない状態にある方にとってはさらに負担が重くなります。

滞納2〜3ヶ月:催告書が届く

住宅ローンの滞納が2〜3ヶ月に及ぶと、金融機関から「催告書」が届きます。催告書は督促状よりも厳しい内容で、「このまま支払いがなければ法的措置を取る」旨が記載されています。

この段階で信用情報機関に金融事故(いわゆるブラックリスト)として登録されるのが一般的です。ブラックリストに登録されるタイミングは「61日以上の延滞、または3回目の支払い日を超える延滞」が目安とされています。登録されると、今後のクレジットカードの利用や新規ローンの契約が難しくなります。

滞納3〜6ヶ月:期限の利益を喪失する

住宅ローンの滞納が合計6回に達すると、金融機関から「期限の利益喪失通知」が届きます。期限の利益とは、住宅ローンを分割で返済する権利のことです。この権利を失うと、残りのローン残高を一括で返済するよう求められます。

期限の利益喪失後:代位弁済が行われる

期限の利益を喪失した後、ほとんどの場合、保証会社が金融機関に対して住宅ローンの残債を一括で支払います。これを「代位弁済」と言います。

代位弁済が行われると、債権が金融機関から保証会社に移行し、保証会社が新たな債権者として債務者に残債の一括返済を請求します。住宅ローンの契約時に支払った保証料は、このような場面で保証会社が立て替えるための費用ですが、債務者にとっては借金がなくなるわけではなく、請求先が変わるだけである点に注意が必要です。

滞納6〜8ヶ月:競売開始決定・差し押さえ

代位弁済後も返済ができなければ、保証会社は裁判所に競売の申立てを行います。裁判所から「競売開始決定通知書」が届くと、住宅ローンの滞納による差し押さえが正式に実行された状態となります。

その後、裁判所の担当者や不動産鑑定士による現況調査が行われ、入札・落札を経て、約1年で家を明け渡すことになります。競売による売却価格は、一般的に市場価格の6割程度にとどまることが多く、売却後も残債が残る(オーバーローン)可能性が高いです。

さらに、競売後にも残債が残った場合は、給与の差し押さえが行われるリスクがあります。給与の差し押さえは手取り額の4分の1が対象(手取り額が44万円を超える場合は手取り額から33万円を控除した額)となるため、生活に大きな影響を及ぼします。

住宅ローンが払えない人の割合は?

国立社会保障・人口問題研究所が実施した「第3回 生活と支え合いに関する調査(2022年)」のデータよると、過去1年間に経済的な理由で「住宅ローン」の支払いができなかった経験がある世帯は、全体の1.0%となっています。

ただし、2017年の同調査では2.0%、2012年調査では4.6%となっており、平均すると約3%前後の世帯が、住宅ローンの滞納を経験していると推定できます。

住宅ローンが払えないという状況は、決して珍しいことではありません。失業やリストラ、病気やケガ、離婚、ボーナスの減額など、さまざまな理由で返済が困難になるケースがあります。大切なのは、問題を放置せずに早い段階で対処することです。

住宅ローンが払えない場合の具体的な対処法

住宅ローンが払えない場合には、できるだけ早く対処を検討する必要があります。

住宅ローンの滞納から差し押さえに至るまでには数ヶ月の猶予がありますが、時間が経つほど選択肢が限られてしまいます。

続いては、具体的な対処法を紹介します。

金融機関に相談する(リスケジュール)

支払いが困難だと感じたら、早めに金融機関に相談しましょう。

金融機関に相談することで、返済期間の延長や一時的な支払い猶予、月々の返済額の減額などを提案してもらえる可能性があります。これを「リスケジュール」と呼びます。

リスケジュールは、一時的な収入減少(減給やボーナスカットなど)が原因の場合に特に有効な方法です。ただし、将来的に収入の回復が見込めない場合は、返済を先送りにするだけになってしまうため、無理のない計画を立てることが大切です。

金利が低いローンに乗り換える

契約している住宅ローンの金利が、相場よりも高い場合には、より金利が低い住宅ローンへ借り換えることで、総返済額と月々の負担額を軽減できる可能性があります。

ただし、借り換えには再度審査が必要です。

そのため、すでに滞納してしまっている場合や、年収が大きく下がったことによって返済が困難になっている場合には、別の銀行のローンへの借り換えを検討するのは現実的ではありません。

物件の売却を検討する

住宅ローンの返済が大きな負担となっている場合は、家を手放すのも選択肢の1つです。

滞納を続けると、最終的には金融機関によって家が競売にかけられ、相場より大幅に安い金額で強制的に売却されてしまいます。

そうなる前に自分で売却することで、相場通りの金額で売却できる可能性が高くなり、代金をローンの返済に充てることができます。

ただし、家の価値がローン残高よりも低い「オーバーローン」の状態の場合は、自由に売却することができません。

このようなケースでは、金融機関の合意を得て「任意売却」を行った後、残債を分割で返済するなどの負担が生じます。ただし、競売にかけられた場合の売却価格が市場価格の6割程度にとどまるのに対し、任意売却であれば市場価格に近い金額での売却が期待できます。残債を少しでも減らすためにも、競売に至る前に任意売却を検討することが重要です。

リースバックを活用する

「家を売却したいが、今の家に住み続けたい」という場合には、リースバックという方法もあります。

リースバックとは、自宅を売却して資金を得た後、買主と賃貸借契約を結び、賃料を支払いながら同じ家に住み続ける仕組みです。住宅ローンの返済は不要になりますが、毎月の賃料が発生するため、家計全体の負担を比較したうえで検討する必要があります。

個人再生を検討する

住宅ローン以外にも複数の借金がある場合は、個人再生という法的手続きを検討する方法もあります。

個人再生には「住宅ローン特則(住宅資金特別条項)」という制度があり、条件を満たせば住宅ローンの返済を継続しながら、他の借金を大幅に減額することが可能です。つまり、自宅を手放さずに借金問題を解決できる可能性がある方法です。

ただし、裁判所を通じた手続きが必要なため、弁護士や司法書士などの専門家に相談したうえで判断することをおすすめします。

不動産担保ローンを活用する

「借り換えしたいのに、他の住宅ローンの審査に通らない」「住宅ローン以外にも借金があり、家計の負担が重い」という場合の対処法としておすすめなのが、不動産担保ローンの活用です。

不動産担保ローンなら、住宅ローンが残っている不動産でも担保として設定できる可能性があり、担保価値によっては高額・長期の借り入れも可能となります。

住宅ローンが払えない場合に不動産担保ローンを活用する方法

住宅ローンが払えない場合、以下のような方法で不動産担保ローンを活用できます。

「おまとめローン」として活用する

不動産担保ローンの金利は、一般的なカードローンやクレジットカードのキャッシング枠と比較すると、低めに設定されています。

そのため、返済負担が大きい複数の借金を不動産担保ローンで一本化することで、月々の返済負担を軽減でき、住宅ローンの返済資金を確保できるようになる可能性があります。

住宅ローンの残債を借り換える

現在の住宅ローンを不動産担保ローンへ借り換えることで、返済期間を長期化できる場合があります。

例えば、残り期間が10年の住宅ローンを、不動産担保ローンに借り換え、返済期間を15年に設定すれば、毎月の返済額を軽減できるかもしれません。

また、銀行以外の金融機関(ノンバンク)で提供される不動産担保ローンは審査条件が緩やかなケースが多いため、「住宅ローンを滞納してしまった」という場合でも、担保価値が高ければ融資を受けられる可能性があります。

住宅ローンが払えない場合は不動産担保ローンで資金計画を見直そう

住宅ローンが払えない場合は、できるだけ早めに、何らかの方法で対処する必要があります。

住宅ローンの滞納を放置すると、遅延損害金の発生、優遇金利の解除、ブラックリストへの登録と、状況は段階的に悪化していきます。最終的には家が差し押さえられ、競売にかけられたうえ、残債が残れば給与の差し押さえまで行われるリスクもゼロではありません。

「金融機関に相談したが、返済計画の変更は難しいと言われた」「高金利の借金が多く、住宅ローンの返済まで手が回らない」という場合には、不動産担保ローンの活用を検討してはいかがでしょうか。

協和信用保証株式会社では、昭和63年の創業以来、不動産担保ローンに特化した融資を行っております。

お客様の状況に合わせた柔軟な審査を提供しておりますので、住宅ローンの返済にお悩みの方もぜひお気軽にご相談ください。

あわせて読みたい
不動産担保ローンの紹介 貴方の資産を有効に活かす「不動産担保ローン」 不動産担保ローンとは、土地・建物・マンション等の不動産を担保にお金を借りることができる商品です。 ご本人が所有し...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次