カードローンやその他借入金を低金利な不動産担保ローンに借り換えたい、また、複数ある融資を不動産担保ローンを利用して一本化したいと考えている方もいらっしゃると思います。不動産担保ローンへの借換時には完済金額計算をしっかりと行い、現在の返済額と借換後の返済額シミュレーションを比較検討することがとても重要です。また、借換時の完済金額計算によっては、不動産担保ローンに借り換えることでプラスαの融資を受けられるケースもあります。今回は、そもそも不動産担保ローンへの借換時に得られるメリットとは何か?借換時の完済金額計算ではどのような項目を見る必要があるのか?不動産担保ローン借換時の注意点などを解説していきたいと思います。
不動産担保ローンを活用した借換とは?
不動産担保ローンを活用した借換とは何なのか簡潔にご説明しますと、「既存のカードローンや融資などの借入金を、不動産担保ローンに借り換える」ということです。多くの場合は、現在の融資条件つまりは金利や返済期間などが、不動産担保ローンへの借換時に有利になることを目的としています。また、複数の金融機関からの融資を同時に受けている場合、それらを一本化したうえで長期的に返済していきたいという目的もあります。いずれにしても、A社というローン会社や金融機関から借りていた借入金を、B社の不動産担保ローンで組み直すことで、A社には一括で返済し、今後はB社への返済になっていくというのが不動産担保ローンを活用した借換の仕組みです。
不動産担保ローン借換時のメリットとは?
では実際に、カードローンや融資などの借入金を不動産担保ローンに借り換えると、どのようなメリットがあるのでしょうか。具体的に解説していきます。
現在の借入金よりも金利を低くできる場合がある
不動産担保ローンで借換時に得られる最大のメリットは、現在の借入金の金利よりも低い金利にできるケースがあることです。例えばクレジットカードなどのカードローンでは高い金利が設定されており、長い年月をかけて返済していっても利息分の支払いが大きく、なかなか元本を減らすことができないとお悩みの方は多いかと思います。このような場合、不動産担保ローンへ借換を行うことで、現在のキャッシング会社には一括で完済してしまい、その後は低くなった金利額で返済をしていけば良いこととなります。
ただし、不動産担保ローンへの借換時には既存借入金の完済金額計算を行い、借換後の返済額シミュレーションを綿密に行うことをおすすめします。
借入期間を長くできる場合がある
一般的にカードローンや法人の融資は5年から10年の間で返済を終えなければいけないという借入期間が設定されています。一方、不動産担保ローンの場合、20年から35年と長期の借入期間を設定できる場合が多いのです。これが何を意味するのかと言うと、不動産担保ローンへ借換することで、仮に現在のローンや融資と借換後が同じ金利だとしても、毎月の返済金額を抑えることができるということです。毎月の返済額が大きく、返済だけで終わってしまって次のステップに踏み出せない…とお悩みの方にとって、特に有効な不動産担保ローン借換プランになるかと思います。
借入の追加ができる場合がある
カードローンなどの無担保ローンには、その名の通り「担保」を設定していないため、借りることができる金額が数百万円程度と上限があります。しかし、不動産担保ローンを活用した借換では、不動産を担保に設定するため、その不動産の評価額次第では融資可能額がこれまでの借入金よりも大きくなる場合があります。このときに重要なのが借換時の完済金額計算です。もとの融資額から完済済金額を差し引いた金額を上回る融資が受けられる場合でも、返済シミュレーションによっては借換後、逆に負担が増えてしまうということもあるので注意しましょう。
複数の借入を一括管理できるようになる
もしカードローンなどを複数に渡って借入されていると、毎月2度3度と返済の期日が迫ってくるため、管理が煩雑になってしまいますし、何よりも精神衛生上気持ちの良いものではないですよね。その複数の借入を不動産担保ローンに借換することで、一括にまとめることができるのです。もし、不動産担保ローンへの借り換えをする前と後とで、返済をする借入金の金額が全く一緒だったとしても、複数の借入を返済していくよりも、1件の借入を返済していく方が管理しやすく、将来の計画も立てやすくなるかと思います。
不動産担保ローン借換時の注意点とは?
ここまで不動産担保ローンを活用した借換時のメリットをお伝えしてきました。反対に、注意点にはどのようなものがあるのでしょうか。
不動産を所有していなければ不動産担保ローンを組めない
大前提として、不動産担保ローンを組むときには、不動産を担保に設定しなければいけません。つまりは不動産を所有していなければ、そもそも借換できないということです。ただし、本人が所有していなかったとしても、配偶者や実父・実母が所有する不動産を担保に設定し、不動産担保ローンを組むことができます。
不動産担保ローン借換後、返済ができなければ不動産がなくなってしまう
不動産担保ローンに借換をしたものの、何かしらの事情で返済ができなくなってしまった場合、担保に設定した不動産で返済することになるため、手元から不動産がなくなってしまいます。
まとめ
今回は、不動産担保ローンへの借換について解説してきました。借り換えをご検討される際には、借換時の完済金額計算と、借換後の返済シミュレーションを綿密に行い、比較した上でご決断することをおすすめします。不動産担保ローンへの借換について、より詳しくご覧になられたい方は、こちらをご参照ください。
https://kshc.jp/realestate-securedloan/