個人事業主や中小企業の経営者の場合、「納税資金がない」という事態に陥ることは決して珍しいケースではありません。不動産担保ローンは、事業資金や運転資金など高額の資金を調達する際に利用することができますが、納税資金として借入を行うこともできます。
そこで今回、納税資金の借入が必要になるケースや不動産担保ローンが納税資金の借入におすすめの理由を分かりやすく解説します。
納税資金の借入が必要なケース とは
個人事業主や中小企業の場合、経営は上手くいっていたとしても、法人税や消費税、個人事業税、住民税などの納税資金が不足してしまうことがあります。
本来であれば、納税に備えてあらかじめ資金を確保しておくべきものですが、資金繰りがうまくいかず、手元にある資金を使ってしまったというケースはよくあります。
納入期限が過ぎてしまうと延滞金が発生したり、将来の融資の審査に影響を及ばすことがあります。
そのため、税金の納入期限までに必要な資金の確保が難しい場合は、一時的な借入をして納税資金を確保することも検討しなければならないでしょう。
そのほかにも、まとまった納税資金が必要となるケースとしては、相続税もあげられます。
亡くなった方から財産を相続した場合、基礎控除を超えた分については相続税を支払う必要があります。
現金を相続した場合は、相続した現金のなかから相続税を支払うことができますが、土地や建物といった不動産を相続した場合は、相続した不動産を売却しなければ税金が支払えないといったケースは少なくありません。
期限内に相続税の納税が出来なかった場合は延滞税、無申告加算税などが加算されてしまうため、すぐに売却が難しい場合は、相続した不動産を担保に納税資金を調達する必要があります。
納税資金を借りる方法
納税資金を借りる方法としては、「金融機関の納税資金融資」「ビジネスローン」「不動産担保ローン」などがあります。
金融機関の納税資金融資
銀行などの金融機関では、納税資金のための融資の対応を行っています。
納税資金融資のように資金使途が限定されている融資は金利が抑えられていることが多く、短期間で資金使途も明確なため、金融機関の審査に通過する可能性が高いのがメリットです。
一方で、金融機関の納税資金融資の場合、返済期間が通常6ヶ月までと決められていること、納税資金以外に借りたお金を使用できないこと、消費税の納税には利用できないことなどのデメリットもあります。
納税資金融資はあくまでも納税のための一時的な融資のため返済期間は短く、納税資金以外に借りたお金を使用することはできません。
また、消費税は商品やサービスを販売した際にお客様から預かっていた税金を支払うものなので、原則として納税資金融資は消費税の支払いには利用できなくなっています。
ビジネスローン
ビジネスローンとは、事業資金専用のローン商品です。
法人の経営者または個人事業主が利用できるもので、相続による納税資金の借入に利用することはできません。
ビジネスローンは総量規制の例外に該当するため、年収の1/3を超える金額でも融資を受けることができ、また融資までの実行が早く、原則として担保や保証人の必要がないというメリットがあります。
一方で、ビジネスローンは公的機関の融資と比較すると金利が高く、融資限度額が低いことや、将来銀行から融資を受ける場合に審査に影響する可能性があるといったデメリットもあります。
不動産担保ローン
不動産担保ローンは、本人または家族などが所有している家や土地などの不動産を担保に融資を受けるものです。
不動産担保ローンには、担保提供する不動産の価値によって高額の借入も可能で、無担保融資よりも金利が低い、資金使途が限定されていないといったメリットがあります。
一方で、不動産担保ローンを利用する場合は、必ず担保提供する不動産が必要です。また、万が一返済ができなかった場合は提供した担保を失う可能性があるため注意しておきましょう。
納税資金の借入で注意したいこと
納税資金の借入を行う場合は、以下の点に注意が必要です。
返済原資
返済原資とは、返済をするための資金のもとになるものです。
融資を受けて納税資金を賄ったとしても、借りたお金は返済しなければなりません。
そのため、どうやって返済していくかは事前に考えておく必要があります。
資金使途
資金使途とは、借りたお金の使い道のことです。
融資には、資金使途が限定されているものと限定されていないものがあります。
一般的に資金使途が限定されている場合は金利が低く、カードローンのように資金使途が限定されていないものは金利が高く設定されています。
資金使途が限定されている融資の場合、納税用途以外に借りたお金を使うことができないため注意が必要です。
融資可能額
利用する金融機関やローン会社、金融商品などによって融資可能額が異なります。
また、同じ金融商品を利用する場合でも、契約者の所得や提供する担保価値によっても融資可能額が変わってきます。
金融機関やローン会社を利用して融資を受ける場合は、必要な金額の融資が受けられるのかを確認してから申し込みを行いましょう。
融資期間
利用する金融商品によって、融資期間も異なります。
融資期間とは、融資実行から返済を完了するまでの期間のことです。
特に個人事業主の場合、納税資金として借入を行う場合は次の納税のタイミングまでに返済を行う必要があります。
最後に
税金は支払い時期がわかっているものなので、納税に必要な資金はあらかじめ準備しておくことが望ましいですが、納入期限までに資金が準備できないケースもめずらしくありません。
期限までに納入ができなかった場合は、延滞金が発生するだけではなく今後の融資の審査にも影響があるため、事前に必要な資金の借入を行い、期限までに支払うようにしましょう。
納税資金の借入には、不動産担保ローンがおすすめです。不動産担保ローンは、金利が低く、原則として資金使途が限定されていないため、納税資金以外にも利用することが可能です。
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