マンションなどの不動産は、購入時の価格であれば相場を調べれば、今現在どれくらいの資産価値があるかを確認することが可能です。しかし、20年後、30年後の資産価値は、そのときの物価や周りの環境などに大きく影響を受けるため簡単に判断することができません。そこで、一般的に資産価値が下がりにくいマンションには、どのような条件があるのかについてご紹介します。
マンションの資産価値が重要視される理由
一戸建て住宅の場合は、必要に応じて増築や改築を行うことが可能です。
しかしマンションの場合は、一戸建て住宅に比べて家族構成や生活環境が変わったときに部屋の増改築など大きな改築をすることが難しいため、家庭の事情に合ったマンションに住み替えが必要になるケースがあります。
新しい住まいに住み替える場合、現在住んでいるマンションが高く売れればその分新しい住まいの住宅資金を多く確保することが可能です。逆に資産価値が低い場合は借金が残ってしまう可能性があるため、マンションを購入する際は将来資産価値の下がらない物件を選ぶことが大切です。
資産価値が下がりにくいマンションの条件
マンションは新築で購入した場合であっても、居住年数が長くなるとその分資産価値が下がります。ただし、購入後5年以内の売却であれば、条件によってはあまり購入時から値段を下げずに売却できるケースや、居住年数が経過しても大きく資産価値が下がらないマンションもあります。資産価値が下がりにくいマンションとは、どのような条件のマンションなのでしょうか。
1.交通の便が良い
駅までの距離が近く、ターミナル駅へのアクセスが良いなど交通の便が良い物件は資産価値が下がりにくくなります。通勤、通学、買い物だけではなく、旅行に行く場合も駅までの距離が近いと便利なので、交通の利便性はマンションの資産価値を決める上で重要視されるポイントになります。
2.人気のエリアである
人気エリアの物件は、需要が多いので資産価値が下がりにくくなります。急行が止まる駅に近いマンションの場合、駅周辺に住む人の数が多いので生活しやすい環境が整っているケースが多いです。そのため、各駅停車の電車しか止まらない駅よりも急行が止まる駅周辺のマンションは人気がありますし、家族向けのマンションの場合は、学校が近い、周りの環境が良いなどの条件を満たしているエリアは人気がなくなることがあまりないため、資産価値が下がりにくいマンションといえます。
3.眺望が良い・日当たりが良い
周辺に高層ビルなどの建築予定がなく、日当たりや眺望が確保されているマンションは資産価値が下がりにくい物件です。家族向けのマンションの場合、敷地近くに公園がある物件も人気が高いため、資産価値が下がりにくくなります。
4.メンテナンスが行き届いている
マンションなどの不動産も定期的にメンテナンスを行わなければ、劣化してしまいます。定期的に修繕が行われている、きちんと清掃が行き届いているなど、メンテナンスの管理体制が整っているマンションは建物の見た目の劣化も少ないため、資産価値が下がりにくいマンションといえます。
5.周囲に同じような物件がない
マンションの周辺に同じような物件がある場合、居住年数が長い物件は安い物件ほど人気が高くなってしまうため、資産価値が下がってしまう可能性が高くなります。逆に同じような物件がなく、周りに競争相手となる物件が少ない方が、将来の資産価値が下がりにくくなります。
6.安心して生活ができる環境が整っている
生活に必要なスーパーや病院などが近くにある、地盤がしっかりしていて災害などの被害に合う可能性が低いこともマンションの資産価値に大きな影響があります。また、同じエリア内に似たような物件がある場合は、ブランド力の高い会社が管理しているなど信頼性の高い物件の評価が高くなる傾向があります。
買ったときよりも高く売れる物件とは?
新しい駅が新設されて交通の利便性が良くなった場合や、人気の高い大型の商業施設ができた場合、周辺の土地の価値があがるため、マンション購入時よりも高く売却できるケースもあります。ただし、今の時点で将来住んでいるマンションの周辺にどのような変化があるかが確定しているわけではありません。
将来住み替えが必要になる可能性があるマンションを購入する場合は、今までご紹介のような条件を満たしていて、居住年数が経過してもできるだけ資産価値の下がらないマンションの購入を検討するようにしましょう。
まとめ
マンションは、一戸建て物件のように自由に家の増改築を行うことができないため、将来住み替えが必要になる可能性があることも考慮して購入する必要があります。人気のエリアにあり、マンションの管理体制が整っているマンションは購入時の価格が高い物件が多いですが、居住年数が経過してもマンションの資産価値が下がりにくい物件といえます。
人口の増減、駅や高速道路の開業などのニュースに注目し、購入予定のマンション周辺の未来予想をしたり、ハザードマップを確認し、災害の被害を受けにくいエリアであるかなどを確認したりすることも資産価値の下がりにくいマンションを選ぶための大切な要素になります。
マンションを購入する際は、間取りや住みやすさだけではなく、将来の資産価値も考慮して検討するようにしてみてください。