不動産投資ローンを利用するにあたって、金利がどれくらいかかるのかが気になるという方もいるでしょう。不動産投資ローンは高額な融資になるケースも多いので、金利によって返済額が大きく変わってきます。そこで今回は、不動産投資ローンの金利の相場や金利を抑える方法を紹介します。
不動産投資ローンの金利相場とは
不動産投資ローンの金利は、融資を受ける銀行や金融会社によって異なります。
政府が100%出資している日本政策金融公庫や銀行は金利が低く、ローン会社などのいわゆるノンバンクと呼ばれている会社の金利は高めの傾向があります。
日本政策金融公庫の金利と特徴
日本政策金融公庫の不動産投資(賃貸業)ローンの金利は、1.2~2.0%です。
金利は低めですが、日本政策金融公庫の場合は融資期間が短いという特徴があります。
日本政策金融公庫の不動産投資ローンは独自の審査基準があるため、融資の審査を通過するためには事前の準備をしっかり行ってから申し込むことが大切です。
他の金融機関では融資が難しい物件でも融資対象になる可能性があるため、融資を受けにくい物件の融資を受けたい人は日本政策金融公庫に申し込んでみると良いでしょう。
都市銀行の金利と特徴
都市銀行の不動産投資ローンの金利は、1%前後が相場です。
都市銀行は金利が低く、融資期間が長いのが特徴です。
ただし、審査が厳しいため、審査に通りにくいというデメリットもあります。
新築または新築に近い物件や担保価値の高い物件で不動産投資ローンの融資を受ける場合は、都市銀行に相談してみると良いでしょう。
地方銀行の金利と特徴
地方銀行の不動産投資ローンの金利は、1.5~4.5%程度が相場です。
銀行によって融資姿勢が異なるため、融資を積極的に行っている銀行であれば比較的融資が受けやすいと言えますが、融資に消極的な銀行の場合は審査に通りにくい可能性があります。
信用金庫・信用組合の金利と特徴
信用金庫・信用組合の不動産投資ローンの金利の相場は、2%程度です。
金利が低く、融資期間が長いのが特徴ですが、地域に密着した融資を行っていることが多いです。
申し込み先の営業エリア圏内にある物件の融資を希望する場合は、信用金庫や信用組合に相談してみましょう。
ノンバンクの金利と特徴
ノンバンクの不動産投資ローンの金利は3%前後から4.5%程度が相場です。
ノンバンクの場合、金利が高い傾向がありますが利用する会社によって対応が異なるため、不動産投資ローンの融資実績が多い会社であれば審査に通過できる可能性もあります。
融資エリアが広いので、銀行などの金融機関のエリア対象外の物件の融資を希望する場合、ノンバンクであれば融資が受けられる可能性もあるでしょう。
不動産投資ローンは固定金利と変動金利 どちらがおすすめ?
不動産投資ローンに限らず、融資を受けた場合は金利を含めた金額を返済していくことになります。
金利は大きく分けて「固定金利」と「変動金利」があり、以下のような違いがあります。
固定金利 | 変動金利 | |
金利の特徴 | 市場の金利の変動に関係なく、契約時に決めた金利が完済まで変わらない | 市場の金利の変動に合わせて、定期的に金利が変動する |
メリット | ・金利が固定されているので、返済計画が立てやすい
・市場の金利が上がっても返済金額が途中で増えることがない |
・固定金利と比較すると最初の金利が低い
・返済中に市場の金利が下がった場合は、返済額を減らすことができる |
デメリット | ・市場の金利が下がっても金利が変更されないため、市場の金利が下がったときのメリットがない
・変動金利よりも金利が高めに設定されているため、変動金利よりも金利の負担が大きい |
・市場の金利が上がってしまった場合、返済額が増えてしまう
・返済額が市場の金利と連動しているため、返済額が変わる可能性があるため、返済計画が立てにくい |
固定金利が向いている人
不動産投資ローンで固定金利が向いている人は、「金利の変動による影響を受けたくない人」「金利が上昇する可能性が高いと感じている人」「はっきりした返済計画を立てたい人」です。
固定金利は、変動金利と比較すると最初の金利が高めですが、市場の金利が上昇しても返済金額が変わることがありません。
金利が下がる可能性が少ないと判断した人や返済額が増えるリスクを回避したい人は、固定金利がおすすめです。
変動金利が向いている人
不動産投資ローンで変動金利が向いている人は、「契約時の返済金額をできるだけ抑えたい人」「金利が上昇して返済額が増えたときに対処できる人」「金利が下がる可能性があると思っている人」です。
変動金利は、固定金利よりも金利が低く設定されているため、金利が上昇しなければ返済額が抑えられる可能性があります。
ただし、金利が上昇した場合は、返済額が増えてしまうリスクがあるので、仮に返済額が増えたとしても返済が可能な状態になるように返済計画を立てておく必要があります。
不動産投資ローンの金利を抑える方法
不動産投資ローンの金利を抑えるためには、以下の点を考慮すると良いでしょう。
収益力が高い物件を選ぶ
一般的にアパートとマンションを比較すると、マンションのほうが金利を抑えられると言われています。理由は、マンションのある場所は、駅から近いなどの利便性が高く、賃料が安定しているためです。不動産投資ローンの原資(返済の元となる収入源)は賃料なので、安定した賃料が入る物件だと判断されれば金利を抑えることができます。
不動産を正しく評価できる金融機関またはローン会社を選ぶ
不動産投資ローンの金利は、担保となる賃貸物件の評価額が大きく影響します。
金利を抑えるためには、不動産を正しく評価できる金融機関やローン会社を選ぶことが大切です。
銀行や信用金庫は低金利で利用することができますが、不動産の評価は不動産鑑定士など外部に委託しているケースも多いので、単純に金利だけで比較するのではなく、複数の会社の融資条件を確認した上で融資先を決めることをおすすめします。
最後に
不動産投資ローンの融資を受ける場合、金利の違いによって返済額が大きく変わることがあります。金利は大きく分けると「固定金利」と「変動金利」があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。不動産投資ローンでは変動金利が使われることも多くなっていますが、変動金利の仕組みやリスクを把握した上で決めることが大切です。また、不動産投資ローンでは、不動産を正しく評価できる金融機関やローン会社を選びましょう。
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