不動産担保ローン関連コラム

年金を担保にお金を借りることは可能?年金受給者向けの融資制度を紹介

会社を退職し、収入が年金のみになってしまった場合、お金を借りるのが難しくなるという話を聞いたことがある方は多いでしょう。
受給できる金額は人によって異なりますが、年金受給者の場合は借入の申し込みを断られてしまうケースも少なくありません。
この記事では、年金を担保にお金を借りることは可能なのか、年金受給者向けの融資制度を紹介します。

年金を担保にお金を借りることはできる?

結論から申し上げますと、現在は年金を担保にお金を借りることは法律で禁止されています。
以前は、生活や医療や介護に必要な費用として年金を担保に貸付を行う「年金貸付制度」があったため、年金を担保にお金を借りることが可能でした。

しかし、年金貸付制度は令和4年3月末で新規申し込みの受付は終了しています。
令和4年3月前に申し込みを完了している場合は、引き続き制度を利用することが可能なため、繰り上げ返済などを行う必要はありません。
しかし、新規の申し込みはできなくなっていますので注意してください。

年金受給者がお金を借りられる融資制度はある?

お金を借りる方法には、担保を提供する必要のない無担保ローンと、担保が必要となる有担保ローンの2種類があります。

一般的に無担保ローンは金利が高く、融資限度額が低めに設定されており、安定した収入がない年金受給者の場合は審査に通りにくい傾向があります。

一方で、有担保ローンは金利が低く、融資限度額も高めに設定されていることが多いですが、年金受給者もお金を借りられる可能性があります。
ただし、利用するための条件や審査などがあるため、詳細は金融機関等に確認するようにしてください。

ここでは、年金受給者がお金を借りる方法として、5つの融資制度や金融商品を紹介します。

貯金担保自動貸付(ゆうちょ銀行)

ゆうちょ銀行には、貯金担保自動貸付というものがあります。
これは、担保定期貯金を担保として貸付が受けられるもので、通常貯金の残高を超える払戻しの請求があったときに、その不足分が自動的に貸し付けられる仕組みとなっています。
担保定期貯金とは、総合口座に預けられる定期貯金のことで1,000円から預け入れが可能です。
貸付額の上限は、預入金額の90%までです。

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金(通常貸付)は、低所得者や高齢者、障害者の生活を経済的に支え、在宅福祉、社会参加の促進を図ることを目的した融資制度です。
低所得世帯、障害者世帯、65歳以上の高齢者の属する高齢者世帯が対象となっており、全国の市区町村にある社会福祉協議会が相談、借入申し込みの窓口になっています。
ただし、市区町村社会福祉協議会及び都道府県社会福祉協議会で申込内容の確認と貸付の審査を行われるため、お金を借りるためには審査に通過する必要があります。

カードローン

カードローンとは、銀行やローン会社が提供している個人向けの融資サービスのことです。
銀行やローン会社と契約した限度額の範囲内であれば、何度でも借り入れが可能です。
年金受給者は審査に通りにくい傾向がありますが、高齢者への融資実績が多いローン会社などもあるので、高齢者を対象としているローン会社を検討すると良いでしょう。

カードローンは即日融資が可能なことも多く、急ぎでお金が必要な人にとって便利な金融商品ですが、金利が高めに設定されているという点はデメリットと言えるでしょう。

不動産担保ローン

不動産担保ローンとは、所有している家や土地などの不動産を担保にお金が借りられる金融商品です。
不動産担保ローンにも審査がありますが、担保提供が前提となっていることから比較的審査に通りやすい傾向があると言われています。

ただし、借りたお金が返済できなくなってしまった場合は、担保提供した不動産を失ってしまう可能性があるため注意も必要です。

リバースモーゲージ

リバースモーゲージとは、自宅を担保にお金が借りられる金融商品です。
自宅を担保にお金を借りるという点は不動産担保ローンと同じですが、借りたお金の返済方法などに違いがあります。

リバースモーゲージは、契約者が存命中は金利のみの返済を行い、契約者が亡くなったときに自宅を売却して元金の返済を行います。
リバースモーゲージは、自宅に住み続けることができ、しかも存命中の返済は金利分のみなので、年金受給者がお金を借りる手段として注目されています。

ですが、リバースモーゲージには3大リスクと呼ばれている「金利上昇リスク」「長生きリスク」「不動産価値下落リスク」があります。
これらのリスクの内容を把握したうえで、利用するようにしましょう。

最後に

年金を担保にお金を借りることは、現在は法律で禁止されています。
そのため年金を担保にお金を借りることはできませんが、年金受給者でも安全にお金を借りる方法はあるので、今回紹介した金融商品の利用を検討してみると良いでしょう。
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