日本には、多くの外国人が暮らしています。日本で暮らしている外国人の中には、日本で住宅を購入したい人や不動産担保ローンなどで融資を受けたいという人もいらっしゃるかもしれません。外国人が日本で住宅ローンや不動産担保ローンを組むことはできるのでしょうか。
そこで今回は、外国人でも住宅ローンや不動産担保ローンを組むことは可能なのか、外国人が住宅ローンや不動産担保ローンを組む場合の注意点などについてご紹介します。
外国人が住宅ローンや不動産担保ローンを組むための条件
外国人が住宅ローンや不動産担保ローンを組む場合、永住権を持っているか否かによってローンを組むときの難易度が変わってきます。
なぜなら、住宅ローンや不動産担保ローンは返済期間が長く設定されることが多いため、永住権がない外国人の場合、ビザの申請を行わずに帰国してしまうリスクがあることから、審査が厳しくなってしまうのです。
まずは、外国人が住宅ローンや不動産担保ローンを組むための条件について、永住権を持つ外国人と永住権なしの外国人の場合それぞれ見ていきましょう。
永住権を持つ外国人がローンを組むための条件
永住権を持っている場合は、外国人だからという理由で審査が厳しくなってしまうという可能性はかなり低くなります。
ローンの申し込みに必要は条件は利用する金融機関によって異なりますが、外国人でも永住権があれば、基本的には日本人と同じ条件で融資を組むことが可能です。
ただし、永住権を持つ外国人の場合も、日本人と同様に、「完済時年齢」「健康状態」「担保評価」「借入時の年齢」「年収」「勤続年数」「連帯保証」などが審査対象になります。また、その他にも、「日本語もしくは英語で意思疎通可能であること」などの条件がある金融機関もあります。
永住権がない外国人がローンを組むための条件
永住権がない外国人は、住宅ローンや不動産担保ローンを絶対に組めないかというと、そうではありません。
永住権がない外国人を対象にした住宅ローンや不動産担保ローンの商品を扱っている金融機関やローン会社もあります。
ただし、永住権がない場合は永住権を持つ外国人の方と比較すると条件が厳しくなっています。
融資条件は利用する金融機関やローン会社などによって異なりますが、「配偶者が日本国籍または永住権を持っていること」「日本国籍または永住権を持つ配偶者が連帯保証人になること」「前年度の年収が500万円以上あること」などの条件が付いているケースが多くなっています。
永住権がない外国人がローンを組む場合は、外国人向けのローン商品を扱っている金融機関またはローン会社に相談してみるのがおすすめです。
外国人がローンを組みやすくするためには
永住権のない外国人でも住宅ローンや不動産担保ローンを利用することは不可能ではありませんし、永住権のない外国人向けの住宅ローンや不動産担保ローンを扱っている会社もあります。
しかし、一般的には永住権のない外国人が住宅ローンや不動産担保ローンを組むことはハードルが高く、仮にローンを組むことができた場合でも、同じ条件でローンを組む日本人よりも金利の負担が大きくなっている商品もあります。
配偶者がいない、配偶者も日本国籍ではないまたは永住権がない外国人が日本で住宅ローンを利用したい場合は、永住権を取得することを検討してみるのも一つの方法です。
永住権がない外国人向けのローン商品であっても、永住権を取得後は金利が安くなるなどの対応をしている金融機関もあります。
日本の永住権を取得するためには、多くの書類を準備し、かつ厳しい条件を通過しなければならないためハードルが高いと言われていますが、日本での住宅購入を検討しているのであれば、永住権を取得することを検討してみるのも良いのではないでしょうか。
永住権を取得するために法律の専門家のサポートを受ける方法も
永住権を取得すれば、住宅ローンなどのローンが組みやすくなるだけではなく、在留活動の制限がなくなるなどのメリットもあります。
ただし、永住権（永住ビザ）の取得はハードルが高く、簡単に許可が下りるものではありません。そのため、永住権の取得を検討する場合は、永住権の申請が得意な弁護士や行政書士に依頼することも検討してみるのも良いでしょう。
最後に
外国人が住宅ローンや不動産担保ローンを組む場合、永住権があるかないかによって条件が大きく変わります。永住権がある外国人の方の場合は、日本人と変わらない条件で審査を受けられる可能性が高くなりますが、永住権がない外国人の方の場合は、条件がかなり厳しくなります。ただし、永住権がなければ住宅ローンや不動産担保ローンを組めないというわけではありませんので、外国人向けのローン商品を扱っている金融機関やローン会社に相談してみると良いでしょう。
また、永住権はないが、日本で家を購入して日本に住み続けたいという希望がある場合は、永住権（永住ビザ）の取得を検討してみましょう。永住権の取得は決して簡単ではありませんが、永住権（永住ビザ）の申請を得意とする法律の専門家（弁護士や行政書士）に申請代行を依頼することも可能です。外国人の方が住宅ローンや不動産担保ローンを組む場合は、まずは外国人向けの商品を扱っている金融機関やローン会社に相談することから始めてみることをおすすめします。
