不動産担保ローン関連コラム

不動産担保ローン中の持ち家があると生活保護は受けられない?

生活に困窮している人を保護し、最低限度の生活を保障する「生活保護」という制度がありますが、不動産担保ローン中の持ち家がある場合、生活保護は受けられない?という疑問を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、生活保護とはどんな制度なのか、担保が必要な不動産担保ローンと生活保護の関係について解説します。

生活保護とは

生活保護とは厚生労働省が行っている制度のことで、生活に困窮している人に対して必要最低限の生活を送るために支援してもらえる制度のことです。
しかし、生活に困窮していれば誰もが利用できるわけではなく、生活保護を受ける前に自助努力が必要になります。
具体的には、「預貯金を活用して生活する」「保険を解約して生活費に充てる」「不動産を売却する」「扶養義務者からへ援助を依頼する」「年金など社会的保障が受けられる場合はそちらを先に活用する」などです。
不動産担保ローンは、所有している土地や家を担保に融資を受ける金融商品なので、生活保護の受給者は自宅の売却が必要になるケースが多いため実質的に不動産担保ローンを利用することはできません。

持ち家に関しては必ずしも売却が必要ではないケースも

生活保護を受給するためには、持ち家の売却が必要になるケースが多いのですが、条件によっては家を売却しなくても生活保護が受けられるケースもあります。
例えば、持ち家を失うことで今より生活が困窮する可能性が認められるケースや、家の売却が困難なケースです。
持ち家の売却に関しては自治体によって対応が異なりますが、不動産担保ローンで融資が可能だと認められる価値がある家に住んでいる場合は、持ち家を売却しなければならない可能性が高いと言えます。

不動産担保ローン中の持ち家があると生活保護は受けられない?

生活保護は、厚生労働大臣が定める基準で計算される最低生活費と収入を比較して収入が最低生活費に満たなかった場合、最低生活費から収入分を差し引いた残りの金額を生活保護として受給できる制度です。
そのため、不動産担保ローンによって得た収入がある場合、生活保護を受ける必要がないと判断される可能性が高いため、不動産担保ローン中の持ち家があると生活保護は受けられない可能性が高いと言えます。

リバースモーゲージと生活保護の関係は?

リバースモーゲージとは60歳以上の人を対象にした融資方法で、自宅を担保に生活資金として融資を受け、借受人の死亡時に自宅を売却して返済を行うシステムのことで、「モーゲージ」には抵当・抵当権という意味があります。
リバースモーゲージには民間が行っているものと、福祉制度の一部として社会福祉協議会が実施している公的リバースモーゲージがあり、公的リバースモーゲージは「不動産担保型生活資金」と呼ばれています。
不動産担保型生活資金には、要保護世帯向けの不動産担保型生活資金もあります。

不動産担保型生活資金

不動産担保型生活資金は、社会福祉協議会が実施しているもので、持ち家に将来にわたって住み続けることを希望する高齢者世帯に対して、持ち家を担保提供することで生活資金の融資を受けられるという制度です。
不動産担保型生活資金を受けるために担保提供する持ち家に、抵当権がある場合はこの制度を利用することはできません。
また、貸付限度額は持ち家の評価額の70%程度で、ひと月分の生活保護基準に一定の割合をかけた金額が一か月分の生活費として支給されます。
貸付期間は、貸付元金に利息を加えた金額に支給額が達するまでの期間なので、担保評価額や金利によって異なります。
返済は借受人が死亡時に担保の持ち家を売却して返済を行いますが、貸受人に配偶者がいて貸受人が先に死亡してしまった場合は、貸受人の配偶者は一定の条件下で貸付契約を承継ができる場合があります。

要保護世帯向けの不動産担保型生活資金

要保護世帯向けの不動産担保型生活資金は、持ち家に将来にわたって住み続けることを希望する高齢者世帯で生活保護が必要だと判断された高齢者が不動産を担保に生活資金の融資が受けられる制度です。
居住用の不動産を保有しながら生活保護を受けている世帯、または要保護世帯向けの不動産担保型生活資金を利用しなければ生活保護を受けなければならない世帯であると認められた場合に利用することができます。
貸付金が貸付限度額に達した時点で生活保護の要件を満たしている場合は、貸付終了後は生活保護を受けることができます。

不動産担保型生活資金や要保護世帯向け不動産担保型生活資金を受けるためには要件を満たしていること必要がありますが、申請を行う社会福祉協議会によって要件が異なる場合があります。
不動産担保型生活資金の利用を検討している場合は、お住まいの地域の社会福祉協議会にご確認ください。

最後に

原則的に生活保護の受給を受けるためには、持ち家などを売却して生活資金に充てる必要があるため、生活保護を受けている人は不動産担保ローンを利用することができません。
また、公的リバースモーゲージの「不動産担保型生活資金」を利用する場合は、持ち家に抵当権が付いている場合は利用することができないので注意が必要です。
ただし、生活保護に関する要件は申請先によって条件が異なる場合がありますので、まずはお住まいの担当窓口に確認されることをおすすめします。
持ち家を持っていて生活保護の申請をしていない方で生活資金の融資を受けたい方や、生活保護と不動産担保ローンの関係に関する疑問やお悩みがある方は、お気軽に協和信用保証株式会社にご相談ください。

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