不動産担保ローンは、無担保ローンと比較すると比較的審査に通りやすいローンですが、詳しく知らずに融資を受けてしまうと失敗してしまうケースもあります。そこでこの記事では、不動産担保ローンで失敗する原因や注意点について紹介します。
不動産担保ローンで失敗する原因
本人や家族が不動産を所有している場合、不動産担保ローンを利用して融資を受けることが可能です。しかし、内容を理解せずに契約をしてしまうと失敗してしまうこともあります。不動産担保ローンで失敗してしまう主な原因には、主に以下のようなことがあります。
担保価値が思ったより低かった
担保となる不動産の価値は、周辺の似たような不動産価格を参考に決められることはありますが、不動産価格がそのまま担保価値として認められるわけではありません。
不動産の価格を決める方法にはいくつかの方法があり、利用するローン会社によって計算方法が異なり、一般的には「積算価格（原価法）」「収益還元法」 が使われています。原価法は、建物と土地を別々に評価する方法です。建物は建物の構造や築年数などをベースに計算し、土地の価格は国税庁が定めた路線価などをベースに計算されます。収益還元法 は、担保不動産が将来生み出すであろうと収益をベースに計算する方法です。一般的に都市部にある不動産は高く評価される傾向があり、郊外にある不動産は価格が低くなる傾向があります。
このような計算から算出された不動産価格に、さらに担保掛目という一定の割合がかけられたものが、不動産担保ローンの担保価値ということになります。例えば、1,000万円の土地に対して担保掛目が80％だった場合、融資限度額は800万円ということです。
この仕組みを知らなかった場合は、思ったよりも担保価値が低かったという結果になってしまうことがあります。また、担保価値は評価する人によって価格が変わるため、申し込んだローン会社で低く評価されてしまった場合は希望額の融資が受けられないこともあります。
審査に通らなかった
不動産担保ローンの審査基準を明確に提示している会社はほとんどありませんが、一般的に個人の信用と不動産の担保価値の両面で審査が行われています。
例えば、勤続年数が短い人、定職がない人、他社から借り入れの多い人、返済の遅延回数が多い人などは審査に通らない可能性が高いと言えます。
また、売却できる可能性が低い不動産を担保にした場合や、担保価値以上の融資を希望した場合も、審査に落ちてしまう可能性があるでしょう。
ただし、個人の信用問題で審査に通らなかった場合は、定職に就く、他社の借り入れをできるだけ返済するなどを行うと審査に通る可能性があります。また、不動産の評価額に問題があった場合は、追加の担保を提供したり、希望融資額を減額したりすると審査に通過できることもあります。
返済計画に無理があった
不動産担保ローンは、返済期間を長く設定できるため返済の負担を減らすことができますが、返済期間が長くするとその分利息が増えることになります。そのため、できるだけ利息を減らそうと無理な返済計画を立ててしまうと、返済ができなくない状況に陥ってしまうことも考えられるでしょう。
不動産担保ローンで融資を受けて返済ができなくなってしまうと、担保となっていた不動産を失ってしまう可能性があるので注意が必要です。
不動産担保ローンで失敗しないために注意したいこと
不動産担保ローンは、無担保ローンと比較すると審査に通りやすく、金利も低い便利な金融商品ですが、注意しなければならないこともあります。不動産担保ローンを使用する際は、以下の点に注意するようにしましょう。
不動産に詳しい会社を選ぶ
不動産担保ローンは、不動産を扱っているローン会社以外にも銀行などでも扱っています。
銀行は融資などお金に関しては深い知識がありますが、不動産に関する知識はないケースも多く、不動産の評価は不動産鑑定士など外部に委託することが多くなっています。
前述のとおり、不動産の評価額は評価する人によって同じ不動産でも評価額が変わるため、不動産担保ローンを利用する場合は不動産に詳しい会社を選ぶようにしましょう。
無理のない返済計画を立てる
不動産担保ローンは、無理のない返済計画を立てなければ途中で返済ができなくなってしまう可能性があります。
特に返済期間を長く設定した場合は、返済途中で収入に変化が起こる可能性もあるため、家族のライフプランなども考慮して、無理のない返済計画を立てましょう。
担保提供する不動産選びにも注意を
不動産担保ローンは、担保提供する不動産選びにも注意が必要です。
例えば、住宅ローンを返済中の自宅などを担保に不動産担保ローンは利用できるところもありますが、万が一途中で返済ができなくなってしまった場合は住んでいる家を失ってしまう可能性があります。また、評価が低い不動産を担保にした場合は、希望額の融資を受けられないこともあるでしょう。
最後に
不動産を所有している人の場合、不動産担保ローンは高額な融資が受けられる可能性があり、返済期間を長く設定できるので、まとまった資金が必要になったときに利用できる便利な金融商品です。しかし、今回紹介したように不動産の評価方法や万が一返済できなくなってしまったときのデメリットなどを理解せずに契約をしてしまうと、失敗につながってしまうことがあります。
不動産担保ローンに失敗しないためには、融資だけではなく不動産にも詳しい不動産担保ローン専門会社に相談するのがおすすめです。
協和信用保証株式会社は、不動産担保ローンに特化した融資を行っています。融資だけではなく不動産鑑定にも詳しいスタッフが揃っていますので、融資だけではなく不動産に関する相談もお受けしています。
不動産鑑定に関するご質問や不動産担保ローンに関するお悩みがございましたら、協和信用保証株式会社にお気軽にご相談ください。
