不動産担保ローン関連コラム

不動産の共有名義に未成年がいる場合の不動産担保持分ローン

家や土地など不動産を所有するとき、複数の共有者で不動産を所有する「共有名義」という方法があります。共有名義で所有する不動産は「持分」によって所有権の割合を定めるのですが、今回は、共有名義の不動産に関して、もし未成年者が共有名義に入っていた場合、不動産担保ローンを申し込むことは可能なのかについて解説していきたいと思います。

不動産の共有名義、共有持分とは何か

「共有名義」とは、一つの不動産を複数人が共同で所有することを意味します。共有名義で不動産を所有する理由の多くは、資金の問題が関係しています。不動産を購入したいと考えている方の年収や貯蓄が購入したい不動産金額に届かず、誰かの資金的援助を受けて購入する場合に、共有名義が使われるのです。

例えば、社会人となったばかりの1年目ながらも結婚することになり、一戸建てを購入したいと考えているが、現在の年収や貯蓄では希望する一戸建てを購入することができないため、自分の父親から資金的援助を受けるというようなケースです。この場合、一つの不動産を本人と父親2人の共有名義で所有することになります。

また、その際の不動産を所有する便宜的な所有権割合のことを共有持分と呼びます。共有名義には、例えば5:5、3:7、1:9などと様々な持分割合があります。

共有名義で所有する不動産で不動産担保ローンは可能?

共有名義の不動産を2人以上の名義で所有すること自体は特別問題ありませんが、その不動産を売却する場合や共有名義の不動産を担保に設定して融資を申し込む場合は注意が必要です。共有名義の不動産の場合、所有する不動産が自分一人のものではないため、一緒に所有する他の名義人の承諾がなければ、勝手に売却することも融資の担保に設定することもできません。さらに言えば、共有持分の割合が自分が9割相手が1割の9:1であり、所有権の過半数を自分が持っていたとしても、相手の1割を無視して勝手に売却したり、融資の担保に設定することはできないのです。
共有名義人が両親や配偶者であったとしても、共有名義人の承諾がなければ不動産の売却や融資の担保提供はできないということです。

共有名義人に未成年がいる場合の不動産担保ローン

共有名義人に未成年者がいる場合、不動産担保ローンに申し込むことは可能なのでしょうか。
大前提として、銀行などの金融機関や不動産担保ローン専門会社は、貸金業法という法律の上で融資サービスを提供しています。そして貸金業法では、未成年者を守るために、未成年者との金銭消費賃借契約が規制されています。言い換えますと、銀行や不動産担保ローン専門会社は、未成年者に融資をすることについて法的に禁止されているということになります。

では、もし共有名義人に未成年者が入ってしまっている場合も、不動産担保ローンなどの融資を申し込むことは不可能なのでしょうか。
まず、不動産の共有名義人の中に未成年の者を入れること自体、法的には何の問題もありません。例えば、19歳の男性が自宅を購入するケースにおいて、年収、貯蓄の都合から母親の資金援助を受けて購入する場合は、19歳男性と母親の2人が共有名義人となります。つまり、共有名義人の一人は成人、一人は19歳のため未成年です。このようなケースでは、共有名義不動産に未成年がいるので不動産担保にローンの申し込みは不可能なのか…というと、実はそうではありません。「不動産担保の持分ローン」と呼ばれる方法があり、共有名義人の中に未成年者が入っていたとしても不動産担保ローンを申し込むことはできるのです。

不動産担保の持分ローンをわかりやすく解説しますと、共有名義で所有する不動産のうち、自分の持分割合の範囲内で融資を受けることができる可能性があるということです。数字を使ってご説明しますと、共有名義で評価額1,000万円の不動産を所有しており、ご自身の持分割合が8割、未成年の共有名義人の持分割合が2割と設定されていた場合、8割分つまりは不動産評価額800万円分を活用して不動産担保ローンに申し込むことができるというわけです。ただし、共有名義人に未成年者が入っている場合、銀行などの金融機関では不動産担保の持分ローンは提供していないことがほとんどで、一般的な不動産担保ローンの金利よりも少し高くなりますが不動産担保ローン専門会社に相談するという流れが一般的です。

最後に

今回は不動産の共有名義人に未成年者がいる場合、不動産担保ローンによる融資を受けることができるのか否かについて解説してきました。不動産の共有名義人に未成年者がいる場合でも、持分ローンを活用することで、融資を受けることができる可能性があります。共有名義・共有持分の状況に照らし合わせた不動産担保ローンの可否について、より詳細にご覧になりたい場合は、以下の当社URLをご参照ください。

https://kshc.jp/realestate-securedloan/

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