不動産担保ローンなどでまとまった資金の融資を受ける場合、借入金額だけに注目するのではなく、無理のない返済計画を立てることが非常に重要です。
この記事では、不動産担保ローンの返済計画はどう立てるのか、3つの返済方法について解説します。
不動産担保ローンの返済計画とは
不動産担保ローンの返済計画とは、「借入金額」「金利」「毎月の返済額」「返済期間」などを考慮して、借りたお金をどのように返済していくかの計画を立てることです。
毎月いくらの返済を何回、何年何ヶ月行えば完済できるのか、シミュレーションすることで、完済までの具体的なイメージがしやすくなるでしょう。
特に不動産担保ローンの場合、高額の資金融資を受けるため、返済期間を長く設定することが多いです。
返済期間の途中で返済が滞ってしまったり、返済が不能になってしまうと、担保に設定した不動産を失うリスクもあります。
そのため、不動産担保ローンを利用する場合は少し時間をかけてでも、しっかりとした返済計画を立てることが重要です。
不動産担保ローンの返済計画の立て方
不動産担保ローンの返済計画は、以下のような手順で立てていきます。
STEP①：借入可能額を計算する
不動産担保ローンの借入可能額は、担保不動産の不動産評価額と担保掛目によって変わります。
担保掛目とは、万が一返済が滞り、不動産を売却して返済するときに、現金と比較していくらの担保価値があるのか、その比率をあらわしたものです。
一般的な不動産担保ローンの担保掛目は、不動産評価額の6～8割程度で設定されていることが多くなっています。
不動産担保ローンの借入可能額は、「不動産評価額×担保掛目」で計算することができます。
例えば、不動産評価額が5,000万円、担保掛目が6割だった場合、5,000万円×60％＝3,000万円が不動産担保ローンの借入可能額です。
STEP②：返済期間
続いて、返済期間を決めていきます。
不動産担保ローンの返済期間は、長ければ長いほうが月々の返済負担を減らすことができます。
しかし、返済期間が長ければ、その分金利負担が大きくなり、返済総額は増えることになります。
繰上返済を利用すると返済総額を減らすことができるので、何年か後にまとまった収入があるという場合は、あらかじめ返済計画に組み込んでおくのも良いでしょう。
STEP③：金利
不動産担保ローンは、金利が低いほど返済総額は少なくなり、月々の返済負担も減らすことができます。
不動産担保ローンの金利は、不動産の担保評価、担保掛目、契約者の返済能力、抵当権の順位などが考慮され、審査によって決まるケースがほとんどです。
金融機関やローン会社によって異なるため、事前に金利相場を把握したうえで、比較しながら検討しましょう。
不動産担保ローンの返済方法
不動産担保ローンの返済方法には、「元利均等返済」、「元金均等返済」、「期限一括返済」の3つの方法があります。
それぞれの内容やメリット、デメリットについて解説します。
元利均等返済
元利均等返済とは、毎月の返済額が均等になるように計算されている返済方法です。
毎月の返済額が均等なため、返済当初は返済額に対して利息部分の割合が多くなります。
その後、返済が進むにつれて利息部分の割合が減り、元金部分の返済が多くなるという特徴があります。
元利均等返済は、返済計画が立てやすいというメリットがある一方で、元金均等返済と比較すると返済総額は増える点はデメリットと言えます。
元金均等返済
元金均等返済とは、元金部分の返済が均等になるように返済する方法です。
返済当初は返済金額が多く、徐々に返済額が減っていくという特徴があります。
返済当初の負担が大きい点がデメリットですが、元利均等返済と比較すると返済総額が少ない点はメリットです。
期限一括返済
期限一括返済とは、返済期間中は金利部分のみの返済を行い、期間満了後に元金を一括返済する方法です。
返済期間中の返済は利息分のみなので、月々の返済の負担が少ないというメリットがあります。
一方で、期間満了後に元金を一括で返済しなければならないため、不動産担保ローンで高額の融資を受けた場合、元金部分の返済負担が大きい方法だと言えるでしょう。
不動産担保ローンの返済計画は金融機関・ローン会社に相談しながら立てよう
金融機関・ローン会社のなかには、返済シミュレーションができるツールを提供しているところもあります。
不動産担保ローンの金利は、利用する金融機関やローン会社によって金利に幅があるだけではなく、固定金利、変動金利といった金利の種類によっても返済額が変わります。
まずは複数のローン会社に申し込みを行い、金利を確認し、相談しながら返済計画を立てるのがおすすめです。
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