急な出費やまとまった資金が必要になった場合、個人でも所有している不動産を利用して融資を受けることができます。
そこで今回は、不動産を担保にした個人向け融資の特徴やメリット、注意点について解説します。
個人向け不動産担保ローンはどんなときにおすすめ?
不動産担保ローンとは、所有している不動産を担保に融資が受けられるものです。
無担保ローンには、担保や保証人などが必要のないというメリットがありますが、一般的に融資限度額が低く、金利が高めに設定されているのが特徴です。
また、住宅ローンやカーローン、教育ローンのようなローンの場合は、金利が低めに設定されていますが、資金使途が限定されているため決められた目的にしか利用することができません。
不動産担保ローンは、基本的に資金使途が限定されておらず、無担保ローンと比較すると金利も安く、高額な融資を受けることも可能なため、個人で融資を受けたいときに利用することができます。
個人向け不動産担保ローンは、以下のようなケースにおすすめです。
個人事業主の事業資金として
個人事業主の事業資金の調達方法には、親族や知人からお金を借りる、日本政策金融公庫などの公的金融機関から融資を受ける、銀行から融資を受けるなどいくつかの方法があります。
個人事業主の場合、法人と比較すると審査が厳しく、融資を受けられないケースも少なくありません。日本政策金融公庫では、新規事業を始める人向けの融資なども行っていますが、事業計画が甘い場合や自己資金が十分でない場合は審査に通らないこともあるでしょう。
そんなとき、担保にできる不動産を所有している場合は、不動産担保ローンを利用して融資を受けるのがおすすめです。
生活費として
不動産担保ローンを利用する最大のメリットは、基本的に資金使途が限定されていないことです。
収入が入ってくるまでのつなぎであれば一時的に無担保のカードローンなどを利用する方法もありますが、カードローンは融資限度額が低く設定されている場合が多いため、まとまった資金を得る方法としてはあまり適していません。
不動産担保ローンを利用すればまとまった資金が得られるだけではなく、返済期間を長く設定することができるので、無理のない返済計画を立てることが可能です。
教育資金として
子ども1人あたりの教育資金は、幼稚園から大学まで公立の場合はおよそ1,000万円、すべて私立の場合は2,400万円かかると言われています。
高校までは自宅から通うお子さんも多いですが、大学の場合は自宅を出て大学に通うお子さんも多いので、授業料など学校に直接支払う費用の他に生活費の援助も必要になります。特に大学では、入学金や半年分の授業料、授業に必要なパソコンや生活用品などをまとめて支払わなければならないため、負担も大きくなるでしょう。
そんなとき、不動産担保ローンを利用すれば教育資金の融資を受けることができておすすめです。
納税資金として
父母や祖父母など、亡くなった人から現金や不動産などの財産を相続した場合は、相続税を支払う必要があります。
相続する財産が現金であれば、受け取った現金の中から相続税の支払ができますが、相続した財産が不動産のみという場合、現金で相続税を用意しなければなりません。
相続税はどんなに金額が大きい場合でも現金で一括払いが原則になっており、相続した日から10ヶ月以内に支払わなければならないと定められています。
相続税を支払うために相続した不動産を売却して現金化することも可能ですが、不動産担保ローンを利用すれば、不動産を売却せずに納税資金を調達することができます。
不動産を担保にした個人向け融資の特徴やメリット
不動産を担保にした個人向けの融資には、以下のような特徴やメリットがあります。
融資が実行されるまでの期間が早い
不動産を担保にする不動産担保ローンは、個人向けの融資としては高額な融資を受けることが可能で、比較的融資が実行されるまでの期間が早いという特徴があります。
担保予定の不動産価値によって融資限度額は変わりますが、数千万円単位の融資も可能で、早ければ本申込から1週間程度で融資が実行されます。
無担保ローンと比較すると金利が低い
無担保ローンは担保の必要がなく、即日融資が可能なローン会社も多いですが、担保が必要なローンと比較すると融資限度額が低く、金利が高く設定されています。
入金されるまでのつなぎであれば無担保ローンは便利ですが、まとまった資金を借りる場合は、金利が高いとその分返済の負担が大きくなってしまいます。
不動産を担保にした融資は、不動産を担保にすることで低い金利で融資を受けることができるので、まとまった資金が必要な場合には特にメリットがあります。
資金使途が限定されていない
住宅ローン、教育ローン、カーローンのように資金使途が限定されているものは、資金使途が限定されていない金融商品よりも金利が低く設定されていますが、決められた用途以外に借りたお金を使用することができません。
不動産を担保に融資を受けた場合は資金使途が限定されていないため、当初の予定以外にお金が必要になった場合でも自由に使うことができます。
返済期限を長く設定することができる
カードローンなどの場合は返済期限が1年ほどに設定されているものが多いので、短期間で返済が可能な少額の借入の場合は便利ですが、ある程度まとまった金額の融資を受ける場合、返済期間が短くなると月々の返済額が大きくなってしまいます。
不動産担保ローンは返済期限を長く設定することができるので、無理のない返済プランを立てることができます。
個人向け不動産担保ローンを利用するときの注意点
個人向けの不動産担保ローンは、「資金使途が限定されていない」「高額な融資も可能」「金利を抑えられる」「返済期限を長く設定できる」などのメリットがありますが、注意しなければならないこともあります。
担保予定の不動産の価値によって希望の融資が受けられない可能性がある
不動産担保ローンの融資限度額は、担保予定の不動産の価値が大きく影響します。
一般的に都市部で人気エリアにある不動産であれば高い価値が認められやすいという傾向がありますが、郊外にある不動産の場合、思っていた金額よりも不動産の価値が低くなってしまうことがあります。
担保予定の不動産の価値によっては希望の融資が受けられない可能性があるため、追加担保が必要になることもある点に注意しておきましょう。
不動産を失うリスクがある
不動産担保ローンの最大のデメリットは、万が一返済ができなくなってしまった場合は、担保の不動産を失うリスクがあることです。
担保提供する不動産が自宅の場合、途中で返済ができなくなってしまった場合は、住む家を失ってしまう可能性があるため注意が必要です。
最後に
不動産担保ローンは本人もしくは家族が所有している不動産を担保に個人でも融資が受けられるもので、資金使途が限定されていないため、まとまった資金が必要になったときに便利です。協和信用保証株式会社は、不動産に特化した融資を行っており、経験豊富なスタッフがお客様に最適なプランのご提案を行っています。不動産を担保にした個人向けの融資について知りたい方や、利用を検討されている場合は協和信用保証株式会社にご相談ください。