「お金がないから、自分で起業をして稼げるようになりたい」「お金はないけど、いますぐ起業したい」と考えている人にとって、自己資金がなくても起業できるのか、自己資金なしの人でも融資を受けることが可能なのか気になる人も多いのではないでしょうか。そこで、自己資金がなくても起業は可能なのか、自己資金なしから融資を受けることは可能なのかについて解説します。
起業する場合なぜ自己資金が必要なのか
起業を考える場合、本業を持ちながら副業として起業を考えるケースと、本業として起業を考えるケースがあります。副業として起業をするのであれば、本業の収入で生活費を確保しながら起業することはできますし、自己資金がほとんど必要のないアフィリエイトなどであれば、パソコン1台とインターネットの環境さえあれば自己資金なしでも起業することはそれほど難しくありません。
しかし、本業として起業したいと考えているのであれば、自己資金なしの状態での開業はかなり厳しいといえます。なぜなら、起業するためには起業のための準備資金も必要になりますし、収益があげられるようになるまでの間、運転資金が必要だからです。自己資金がほとんど必要のないアフィリエイトを始めるとしても、生活ができるくらいに収益を上げるためにはある程度の期間を要することが多いです。また、安定した収益があげられるようになるまでには、数年かかることもあります。
副業として起業する場合は、本業で収入を得ながら起業することができるので自己資金がなくても起業をすることは可能です。しかし本業として起業を考えているのであれば、ある程度の自己資金を確保してから起業することがおすすめです。
自己資金なしでも融資を受けることはできるの?
自己資金がまったくない人でも、融資を受けることは可能なのでしょうか。結論からお話すると、自己資金がゼロの状態で融資を受けることはかなり難しいといえます。なぜなら、新規で事業を始める場合、起業としての実績がないので事業主として信頼してもらうことが難しいためです。
銀行、ノンバンクなどで融資を受ける場合、審査の基準は返済能力があるのかという点が重要視されます。
事業資金として日本政策金融公庫から借入を考えている人も多いと思いますが、融資を受けるためには審査に通過する必要があります。特に事業資金として融資を受ける場合は、自己資金の額だけではなくしっかりとした事業計画を立てて、返済能力があると判断してもらえなければ審査はほぼ通りません。
日本政策金融公庫では、女性起業家やシニア起業家向けの融資などもありますが、女性やシニアが起業するのであれば簡単に融資が受けられるということではないので注意しましょう。
融資審査が通らない原因
日本政策金融公庫や銀行などに融資の申し込みをしたのに、審査が通らないということはめずらしいことではありません。審査が通らなかった原因が公表されることはありませんが、審査が通らない原因には以下のようなことが考えられます。
- 自己資金が少ない
- 金融事故(滞納、返済遅延など)が多い
- 税金や公共料金を滞納したことがある
- 経営計画に矛盾点がある
- 融資担当者との面接時の質問に的確な回答ができない
融資は、貸し付けたお金を回収することが可能なのかという点を重点に審査されています。自己資金がゼロというだけではなくて、経営計画に矛盾(無理)がある、融資担当者の質問に対して明確な回答ができない場合は、審査が通るのはほぼ不可能といえるでしょう。
自己資金なしの人が起業のために融資を受ける方法
自己資金なしの人が融資を受けることは正直に言いますとかなり難しいのが現実です。しかし不動産などのような担保がある場合は、自己資金がない人でも融資が受けられることがあります。不動産を所有している人であれば、不動産を担保に融資を受ける方法がおすすめです。
不動産を担保に融資が受けられる不動産担保ローンとは?
不動産担保ローンとは、文字通り所有している不動産を担保にして、融資が受けられる商品のことをいいます。カードローンなどの担保の必要がないローンと比較した場合、金利も安く、高額な融資を受けることもできます。また、返済期間も長く設定されているので、無理のない返済計画を立てることが可能です。
日本政策金融公庫から融資を受ける場合は、仮に担保を付けたとしても、経営計画や事業計画書の内容を厳しく審査されます。一方、ノンバンクの不動産担保ローンを利用する場合、事業費用として不動産担保ローンを利用する場合は事業計画書の提出を求められるケースもありますが、事業計画書の内容よりも不動産の担保価値のほうが重視されることが多いといわれています。そのため、日本政策金融公庫の審査よりも不動産担保ローンの審査のほうが通りやすいといえます。
まとめ
自己資金がまったくない状態で起業をしたり、融資を受けたりすることは簡単なことではありません。特に、日本政策金融公庫のような金利が低いところからの融資を受ける場合は、自己資金だけではなくしっかした経営計画や事業計画書を作る必要があります。自己資金がまったくない人が融資を受ける方法でおすすめなのは、不動産担保ローンのような有担保ローンを利用することです。不動産担保ローンは、担保の必要のないローンに比べると金利を抑えることができ、事業計画書よりも不動産価値のほうが評価されるため、審査も通りやすくなります。
自己資金なしの状態から起業を考えている場合は、不動産担保ローンを利用した融資を検討してみることをおすすめします。
不動産担保ローンについて、より詳細にご覧になりたい場合は、こちらをご参照ください。