個人事業主や中小企業の場合、入金と支払タイミングのズレなどにより、黒字経営であっても「一時的にお金を借りたいと」いう状況に陥ることがあります。
この記事では、一時的にお金を借りるにはどんな方法があるのか、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
一時的にお金を借りる方法6選
まずは、個人や個人事業主、中小企業が一時的にお金を借りる方法を6つ紹介します。
クレジットカードのキャッシング
クレジットカードには、ショッピング枠とキャッシング枠があります。
カードの申し込み時にキャッシング枠の有無や利用限度額が設定できますが、申し込み時に設定していなかった場合でも、カード会社の審査に通過すればあとからでもキャッシング枠の追加は可能です。
クレジットカードのキャッシングのメリットは、コンビニエンスストアのATMを使ってすぐにお金が借りられる点です。
ただし、金利が高めに設定されており、利用限度額も比較的少ないケースが多いので、少額の借り入れに適した方法だと言えるでしょう。
銀行カードローン
銀行のカードローンは、銀行で発行している借入専用の金融商品です。
カードローンの特徴は、利用限度額内であれば一度の申し込みで繰り返しお金が借りられることです。
また、クレジットカードのキャッシングと比較すると利用限度額が多いほど金利が低くなり、銀行の審査に通過すれば利用限度額も高く設定できます。
一時的にお金を借りる機会が多い個人事業主は、カードローンを作成しておくと便利です。
消費者金融カードローン
消費者金融カードローンは、消費者金融会社で発行している借入専用の金融商品です。
消費者金融で発行しているカードローンも、利用限度額内であれば繰り返しお金を借りることができますが、銀行のカードローンと比較すると金利が高く設定されています。
また、消費者金融で発行しているカードローンは総量規制の対象となるため、年収の3分の1を超えて借入れができないので注意が必要です。
金融機関のつなぎ融資
つなぎ融資には、個人向けの金融商品と事業者向けの金融商品があります。
個人向けのつなぎ融資は、住宅の購入や買い替えの際に住宅ローンや売却した住宅の代金を充てることができないときに利用できる金融商品です。
事業者向けのつなぎ融資は、入金日が来る前に支払いをしなければならないといったケースのときに利用できます。
金融機関のつなぎ融資には、ビジネスローン、事業者ローンといったものがあり、手続きが比較的簡単にできるのが特徴です。
申し込みから数日でお金を振り込んでもらえますが、金利が高めに設定されています。
保険会社の契約者貸付制度
生命保険などに加入している場合は、契約者貸付制度を利用できることがあります。
生命保険には、「定期保険」「終身保険」「養老保険」「学資保険」などの種類がありますが、解約時に解約返戻金が発生する保険に加入していた場合は契約者貸付制度を使ってお金を借りることができます。
借りられる金額は、加入している生命保険会社や保険商品の種類によって異なります。
契約者貸付制度を利用して借りたお金は、保険会社が指定する方法で返済を行います。
保険契約期間中に全額返済できなかった場合は、本来支払われる予定の保険金額から未返済分の金額が差し引かれてしまうため注意が必要です。
不動産担保ローン
不動産担保ローンとは、所有している不動産を担保に融資が受けられる金融商品です。
不動産担保ローンには、「比較的審査に通りやすい」「金利が低い」「原則、資金使途が限定されていない」「長期間の借入が可能」などの特徴があるため、まとまった資金が必要なときに適した金融商品です。
ただし、借りたお金を返済できなくなってしまった場合は、担保提供した不動産を失う可能性があるため、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。
一時的にお金を借りるときのポイント
一時的にお金を借りる方法はいくつかありますが、お金を借りる目的や金額に合わせて適切な方法を選ぶことが重要です。
少額なら無担保ローン
借りたい金額が少額であれば、無担保ローンが便利です。
無担保ローンは手続きが簡単で、申し込んだその日にお金を振り込んでもらえることが多いのが最大の特徴です。
借入希望額が少なく、すぐにお金が必要なときは無担保ローンが便利です。
高額なら有担保ローン
借りたい金額が高額の場合は有担保ローンを利用しましょう。
比較的大きな借り入れが可能なカードローンの場合でも、最大でも利用限度額が800万円程度となっているものが多く、金利も高めなので高額の借り入れには適していません。
高額の借り入れを希望する場合は、有担保ローンを利用したほうが良いでしょう。
申込から借入までにかかる期間
新規で申し込んで借入を行う場合は、申込から借入までの期間も大事なポイントになります。
新規申し込みから融資実行までの期間の目安は、以下のようになっています。
消費者金融会社のカードローン | 即日または翌日融資の会社が多い |
銀行のカードローン | 2週間程度 |
クレジットカードの新規申し込み | 1週間~2週間程度 |
生命保険の契約者貸付制度 | 数日から1週間程度 |
不動産担保ローン | 数週間~1ヶ月程度 |
ただし、この日数はあくまでも目安なので、この日数よりも時間がかかることもあります。
金利・返済期間
借りる金額が大きくなる程、金利や返済期間の影響が大きくなります。
消費者融会社のカードローン | ・金利は高め ・利用限度額内であれば、繰り返し借入が可能なので、基本的に返済期限はない |
銀行のカードローン | ・ローン会社のカードローンよりは金利は低いが、有担保ローンと比較すると金利は高い ・利用限度額内であれば、繰り返し借入が可能なので、基本的に返済期限はない |
クレジットカードの新規申し込み | ・金利は高め ・一括返済の場合は1回 ・キャッシングリボ払いの場合は、借入金額と返済額により変動 |
生命保険の契約者貸付制度 | ・契約時の金利により変動 ・返済期限はないが、保険金の支払い事由が発生時に返済されていなかった場合は、保険金から差し引かれる |
不動産担保ローン | ・金利は低め ・返済期限は長く設定できる |
最後に
一時的にお金を借りる方法はいくつかありますが、借りたい金額、期間、目的によってうまく使い分けることが大事です。
少額の借入れであればカードローンやキャッシングが便利ですが、高額の借入れが必要なときは不動産担保ローンが便利です。
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