個人事業主は、融資を受けるのが難しい、審査が厳しいという話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、個人事業主の融資の審査は本当に厳しいのか、個人事業主が利用できる融資方法にはどのようなものがあるのかについてご紹介します。
個人事業主は融資を受けることができない？
個人事業主は融資を受けることは難しい、審査が厳しいという話を聞くと、法人でなければ融資を受けることができないと思ってしまう人もいるかもしれません。
結果からお話すると、個人事業主であっても融資を受けることは可能です。
融資には法人向けの商品と個人向け（個人事業者向け）の商品があります。個人事業主の方が融資を希望する場合は個人向けの商品を扱っている会社を探すようにしましょう。
個人事業主が利用できる融資方法とは？
個人事業主が利用できる融資方法には、主に以下のような方法があります。
1.日本政策金融公庫を利用する
2.個人事業者向けのビジネスローンを利用する
3.カードローンを利用する
4.不動産担保ローンを利用する
日本政策金融公庫を利用する
日本政策金融公庫は、政府が100％出資している金融機関です。
日本政策金融公庫ではこれから創業する人、中小企業や小規模事業者、農林水産業を営んでいる方、教育資金などの支援を行っています。
日本政策金融公庫であれば個人事業主の方も融資を受けることが可能ですが、自己資金が少ない場合やクレジットカードやカードローンなどの返済が滞っている人や、何度も遅延してしまった経験がある人の場合は、審査に落ちてしまう可能性が高くなりますので注意しましょう。
個人事業者向けのビジネスローンを利用する
個人事業者向けのビジネスローンは個人事業主が利用できるローンなので、創業して間もない方でも利用することができます。カードローンと比較すると金利も低めで、比較的利用しやすいローンだと言えます。
ただし、融資限度額が500万円程度のところが多くなっていますので、希望している金額の融資が可能なのかをあらかじめ確認しておくようことをおすすめします。
カードローンを利用する
早急に資金が必要だという場合は、カードローンを利用する方法があります。カードローンは個人事業者だけではなく個人でも利用することが可能で、即日融資が可能なところもあります。
できるだけ早く融資を受けたい場合は、カードローンの利用がおすすめです。ただし、他の融資方法と比較すると金利が高めなので、無理のない返済ができる範囲で利用をするようにしましょう。
不動産担保ローンを利用する
融資を受けたい方、または家族が不動産を所有している場合は、不動産を担保に融資を受ける不動産担保ローンを利用する方法もあります。
不動産担保ローンの特徴は、不動産を担保にすることで比較的審査に通りやすいことと、大きな金額の融資を受けられる可能性があることです。
また、カードローンなどと比較すると金利も低めで返済期間を長く設定することが可能なので、無理のない返済計画を立てることができます。銀行などから融資を受ける場合、個人事業主は会社員とは違い、安定した収入があることを証明することが難しいため審査に通らないケースが数多くありますが、不動産担保ローンであれば銀行の融資を断られた人でも審査に通る可能性があります。
個人事業主向け融資の審査基準とは？
個人事業主が融資を受けるのは難しいと言われる理由は、安定した収入があることを証明することが難しいためです。
会社員であれば毎月必ず給与という形で収入があると判断してもらうことができますが、これから創業を考えている人や個人事業主の場合、収入が変動する可能性が高いため毎月安定した収入があることを証明するのは困難です。
また、個人事業主の収入を証明できるものは確定申告書や納税証明書、所得証明書しかありません。特に個人事業主として開業資金の融資を受ける場合は事業収入を証明することができないため、さらに条件は厳しくなります。
また、融資の審査では主に「返済能力」と「健康状態」を中心に審査されることが多くなっています。特に融資額が多い場合は返済期間も長くなりますので、返済能力に加えて健康状態もチェックされていると考えておくと良いでしょう。
個人事業主は不動産担保ローンの利用を検討する
個人事業主で高額な開業資金や事業資金の融資を希望する場合は、不動産担保ローンの利用を検討してみましょう。
不動産担保ローンの場合は、お金を貸す相手に返済能力があるかといった個人信用に関する審査に加えて、不動産の担保価値も審査の対象になります。
逆にいうと、不動産に担保価値があれば、万が一返済が滞ってしまった場合でも担保となっている不動産の売却益で残債を回収することが可能なので、銀行の融資よりもハードルが低い融資方法と言えます。
銀行で融資を断られてしまった方や、個人事業主だけど高額な融資を受けたいという場合は、不動産担保ローンを専門に扱う会社に相談してみると良いでしょう。
最後に
個人事業主の場合、安定した収入を証明することが難しいため、融資を受けることは難しいのが現状です。
特に開業資金の場合は、実績もない状態なので個人事業主が開業資金の融資を受けるのは難しいと言えます。
しかし、不動産担保ローンであれば、担保となる不動産があることで審査に通る可能性があります。個人事業主の方で事業資金の融資を受けたい、開業資金の融資を受けたいという方は、不動産担保ローンを専門に扱う会社に相談してみることをおすすめします。
