事業資金調達における不動産担保ローンと銀行融資の違い
事業資金調達においては、不動産担保ローンと銀行融資がよく利用されます。ここでは両者の特徴を比較、違いを解説したいと思います。不動産担保ローンは土地・建物などの不動産を担保にしてお金を借りることです。不動産担保ローンのメリットは低い金利で借りられることになります。逆にデメリットは、担保に入れられる土地や建物がないと借りられないということです。最近ではレンタルオフィスを借りて事業を行っている会社も増えています。レンタルオフィスなどは会社の所有物ではなく、あくまで賃貸で借りているだけなので不動産担保ローンは利用できません。
事業資金調達における銀行融資とは事業者ローンやビジネスローンのことを指します。銀行によって呼び方やサービス内容は異なります。ビジネスローンは最高で5,000万円から1億円程度借りられることもありますが、担保に入れる土地や建物がないと難しいでしょう。つまりは、ビジネスローンでも数千万円の高額貸付を受けるためには担保が必要ということです。ここでは無担保型の銀行融資について考えてみます。
無担保型の銀行融資のメリットは、土地や建物なしでも借りられることです。レンタルオフィスを借りて営業しており、不動産を所有していない会社でも銀行融資なら受けられます。逆に銀行融資のデメリットは、金利が高くなることと、高額な融資を受けにくいことです。「いざとなったら土地などを売って借金を回収できる」という保険がないので銀行は融資に慎重になります。そのため、よほど経営状況が良好な会社でなければ高額融資は受けられないでしょう。黒字であることはほぼ最低条件であると言えます。また、過去の経営状況も見られますので、今は黒字でも2年前は赤字だったという場合などには審査で不利になります。
まとめると、土地や建物などを所有しているなら不動産担保ローンのほうがおすすめ、担保に入れる土地や建物がないなら銀行融資のほうがおすすめです。しかし、銀行融資にも担保型のものはあるので、それほど明確な区別があるわけではありません。