


高騰を続けてきた都心のマンション価格に、潮目の変化が見え始めました。不動産調査会社・東京カンテイが10月22日に発表した調査によると、9月の東京23区の中古マンション平均価格(70平米換算)は1億2,629万円と前月比0.4%下落し、4か月連続のマイナスとなりました。千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷の都心6区は1億7,786万円と前月比1.6%下落し、こちらは5か月連続の下落。価格調整の動きが都心から周辺エリアへ広がりつつあると指摘されています。
一方で、首都圏平均は7,773万円と26か月連続の上昇が続いており、市場全体が崩れたわけではありません。ただ、「どこでも、いつまでも上がり続ける」という近年の前提は、明らかに修正が始まっています。
本記事では、足元のマンション市況の変化と、不動産をお持ちの方がこの局面で取るべき対応を解説します。
価格が先行して急騰した東京23区、特に都心6区から調整が始まっています。都心6区の平均は一時1億8,000万円台で推移していましたが、1億7,000万円台まで水準を切り下げました。
東日本不動産流通機構(レインズ)のデータでは、首都圏中古マンションの新規売り出し価格は上昇が続く一方、実際の成約価格・成約㎡単価は今年5月に約6年ぶりの下落に転じ、東京都区部の成約㎡単価は76か月ぶりに前年割れとなる月も出ています。売り手の強気と買い手の慎重姿勢がすれ違い始めています。
9月の首都圏中古マンションの成約件数は前年同月比20%超の減少となり、減少は6か月連続。売り出し在庫は4万件を超えており、「出せばすぐ売れる」市場から「選ばれる物件しか売れない」市場へ変わりつつあります。
日銀は6月・9月と利上げを進め、10月から住宅ローンの変動金利引き上げが本格化しました。借入コストの上昇は、特に高額物件の購入余力を直接削ぎます。価格高騰と金利上昇のダブルパンチで、買い手がついていけなくなっているのが調整の本質です。
誤解のないように付け加えると、現状は暴落ではありません。前年同月比では23区も2桁のプラス水準にあり、首都圏平均や郊外・周辺3県は上昇が続いています。公的指標でも、今年の路線価・基準地価はともに5年連続の上昇でした。
起きているのは、急騰しすぎた価格の調整と、エリア・物件による選別の始まりです。ただし、この変化は不動産オーナーにとって次の2つの意味を持ちます。
売り出し価格の相場ではなく、実際の成約水準でご自身の物件の価値を把握しましょう。価格が動き始めた局面では、1年前の査定はもう当てになりません。
住み替えや資産整理で売却を考えている方にとって、最悪なのは「期限に追われた値下げ売却」です。先につなぎ資金を確保して新居や次の計画を進め、物件は適正価格でじっくり売る——この順番を組めれば、軟調な市場でも売り急ぎを避けられます。
調整局面での売却に迷いがあるなら、売らずに資金をつくる選択肢もあります。賃貸に出して収益化しながら、必要な資金は不動産担保ローンで調達する、といった組み立てです。幸い、担保評価の基礎となる地価水準はなお高く、不動産の担保力は歴史的に見て高い位置にあります。
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※ご融資には審査があります。貸付条件をご確認のうえ、借りすぎにご注意ください。不動産市況に関する記述は執筆時点の公表データに基づくものであり、将来の価格を保証するものではありません。
都心のマンション価格は高値圏からの調整が始まり、「いつでも高く売れる」前提は崩れ始めました。しかし、資産価値も担保力もなお高い水準にある今だからこそ、取れる選択肢は豊富です。
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