


50代は子育てや住宅ローンの負担がひと段落してくる一方、退職後の生活費や医療・介護費への備えに不安を感じやすい時期です。
老後資金への不安を抱えつつも、「今から資産形成を始めても間に合うのだろうか」とお悩みの50代も多いのではないでしょうか。
この記事では、50代からでも無理なく始められる資産形成の方法を分かりやすく解説します。
2019年に金融庁の金融審議会が公表した報告書で示された、いわゆる「老後2,000万円問題」は大きな注目を集めました。
2,000万円という数字は、夫65歳以上・妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯の場合、年金収入だけでは毎月約5万円の不足が生じ、その状態が20〜30年続くと、約1,300万〜2,000万円の不足が生じる、という試算に基づいたものです。
さらに、日本人の平均寿命は令和6年時点で男性81.09歳、女性87.13歳と高水準で、定年退職後の生活が20年以上に及ぶ可能性は決して低くはありません。
出典:公益財団法人 生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」
また、近年は物価上昇が続くインフレ局面にあり、預貯金の実質的な価値が目減りしやすい状況が続いています。
従来のように退職金を切り崩すだけでは、老後の生活費や医療費、介護費を十分に賄えないケースもあるでしょう。
老後の生活資金に備えるためには、50代から計画的に資産形成を進めることが非常に大切です。
50代からの資産形成では、税制優遇制度が整った制度を活用するのが基本です。
特に以下の2つは、代表的な資産形成の手法として知られています。
新NISA(少額投資非課税制度)は、通常約20%かかる運用益に対する税金が非課税になる制度です。
年間の投資上限額は最大360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)で、非課税保有限度額は1,800万円までとされています。
2024年にスタートした新NISAでは、非課税保有期間が無期限となったため、運用期間を気にせずに長期的な資産形成が可能となりました。
50代からでも、投資信託の積立投資を中心に活用することで、安定した資産形成を目指せる制度です。
出典:金融庁「NISAを知る」
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自ら掛金を拠出し、運用商品を選んで資産形成を行う個人年金制度です。
掛金は全額所得控除の対象となり、運用益も非課税となります。
さらに、受取時にも税制優遇措置が設けられているため、税制面でのメリットが大きいのが特徴です。
「50代からでは運用期間が短くなってしまうのでは?」と不安になる方もいらっしゃるでしょうが、iDeCoでは受取開始時期を原則60歳から75歳までの間で選ぶことができます。
ただし、50代以降でiDeCoをスタートした場合は、加入時期に応じて受取開始時期が61歳〜最大65歳まで後ろ倒しになるケースがあるため、事前に制度のルールをよく確認しておきましょう。
掛金の拠出を終えた後も、受取開始までの一定期間は運用を継続できるため、50代からの老後資金づくりにも活用しやすい制度といえます。
出典:iDeCo公式サイト「iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)」
物価が上昇するインフレ局面では、預貯金の実質的な価値が目減りするリスクが高まります。
そのため、価値が目減りしにくい実物資産である不動産を活用した資産形成を目指すのも有効です。
ここでは、50代からでも検討しやすい不動産活用の方法を紹介します。
親や親族から相続した空き家を所有している場合は、売却だけでなく、賃貸物件として活用する方法も有効です。
空き家を賃貸住宅として活用すれば、継続的に賃料収入を得られる可能性があります。
リフォームや維持管理に手間がかかるケースはありますが、すでに不動産を所有している方にとっては、新たに物件を購入するより始めやすい活用法といえるでしょう。
インフレ局面では、預貯金をそのまま持つのではなく、一部を区分マンションの投資に回すのも選択肢の一つです。
区分マンション投資は、一棟物件の投資と比較すると少ない資金で始められ、好立地の物件に投資しやすいという特徴があります。
賃貸需要が高いエリアの物件を購入すれば、継続的な家賃収入が得られることもあるでしょう。
不動産小口化商品は、1つの不動産を複数の投資家で保有する仕組みです。
1口数万円〜百万円程度で購入できるため、区分マンション投資より少額から不動産投資を始められるというメリットがあります。
保有口数や出資額に応じて分配が受けられ、不動産運用のプロが選んだ物件に投資できるのも魅力です。
50代からの資産形成では、NISAやiDeCoといった税制優遇のある制度をベースに活用しつつ、賃貸経営や不動産投資などのインフレ局面に強い不動産活用を検討するのもおすすめです。
とはいえ、不動産投資にはまとまった資金が必要になるケースも少なくありません。
不動産担保ローンなら、所有する不動産や自宅を担保にまとまった投資資金を借り入れできます。
無担保ローンと比較して低金利で、借り入れ期間も長期で設定でき、資金使途が限定されないのも魅力です。
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